ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
20.ヨツンヘイム
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小さい邪神は、巨大な耳と長い口吻で顔は象のようで、後ろの胴体は円形で、それを支える二十本はあろうかという鉤爪の足。その姿は、象の頭がくっついた水母(くらげ)。
剣が体をえぐり、どす黒い体液が飛び散る。
「ど......どうなってるの......」
象水母の鉤爪足が叩き切り、吹き飛んできた足がすぐ近くにらっかする。
「お、おい、ここにいたらやばそうじゃないか........?」
隣で呟くキリトくん、頷きながらも動けない。
傷口から白い雪原を黒く染める象水母の邪神から眼が離せない。巨人の鉄剣が浴び、みるみる弱々しくなっていく。
「........助けよ、シュウくん、キリトくん」
シュウくんとキリトくんが驚いた顔をして、交互に二匹のモンスターを見てから、短く訊ねた。
「「ど、どっちを」」
「もちろん、苛められてるほうよ」
キリトくんは次なる当然に質問を口にする。
「ど、どうやって」
「えーと........」
考えてる間にも象頭の邪神の背中に次々と深い傷が刻まれる。
「..........シュウくん、キリトくん、なんとかして!!」
両手を胸の前で握り締めながら叫ぶとキリトくんが困った顔をする。
「なんとかって言われても〜〜〜...........」
シュウくんとキリトくんは考えて込み、急にシュウくんがため息をつくと背中の背負われる片手剣と槍を抜き、両手にそれぞれ持つ。
「.........しゃあねぇな」
片手剣を持った手で頭を掻きながら、こちらを振り向く。
「あいつ、ぶっ倒せばいいんだろ。.........倒せたら、リーファ.........膝枕だからな!!」
「え!ちょ、ちょっと、シュウくん!?」
変な捨て台詞を残し、二匹の邪神が戦い合う所へと駆けて行くシュウ君。
「ちょ、一人じゃ無茶だよ!」
「あのバカ.........」
シュウくんを追って、私とキリトくんも邪神が戦っている場所へと。
先についたシュウくんが三面巨人が象頭の邪神に振り下ろされる巨剣を二本の武器で上に弾く。そして、シュウくんは翅を広げ加速しながら、さらに巨剣を二本の武器で弾く。
「スイッチ!!」
残り二本の巨剣を私とキリトくんが弾く。三面巨人は同時に四本の武器を弾かれ後ろに倒れこむ。
この隙にキリトくんが攻撃を仕掛ける。シュウくんがあの時のスペルを唱え始める。今度はカタコトではなくスラスラと唱える。
スペルを唱え終わるとシュウくんの体が光に包まれ、そして片手剣と槍が両腕が一体となり光の剣が纏われる。
「キリト、スイッチ!!」
完璧なコンビネーションでシュウくんとキリトくんは入れ替わる。
三面巨人
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