ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
20.ヨツンヘイム
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、シュウさん、リーファさん」
「おはよう、ユイ。残念ながらまだ夜で、まだ地底だけどな。悪いけど、近くに他のプレーヤーがいないか、検索してくれないか?」
「はい、了解です。ちょっと待っててくださいね......」
こくっと頷き、瞼を閉じる。すぐにぱちっと眼を開いたユイちゃんは、首を振る。
「すみません、わたしがデータを参照できる範囲内に他のプレーヤーの反応はありません。いえ、それ以前に、あの村がマップに登録されていないことにわたしが気づいていれば.......」
反射的に指先でユイちゃんを撫でる。
「ううん、ユイちゃんのせいじゃないよ。あの時はあたしが、周辺プレーヤーの索敵警戒を厳重に、なんてお願いしちゃったから。そんなに気にしないで」
「........ありがとうございます、リーファさん」
ユイちゃんの小さな頬にそっと触れてから、キリトくんとシュウくんに視線を移す。
「ま、こうなったら、やるだけやってみるしかないよね」
「やるって.......何を?」
「まさか........」
にやっと不敵に笑いかける。
「あたしたちだけで地上への階段に到達できるか、試してみるのよ。このままここで座ってても、時間が過ぎてくだけだもん」
「で、でも、さっき絶対無理って........」
「九分九厘無理、って言ったのよ。残り1パーセントに賭けてみよ。はぐれ邪神の視界と移動パターンを見極めるて、慎重に行動すれば可能性はあるわ」
「リーファさん、かっこいいです!」
小さな手でぱちぱちとユイちゃんが拍手。すくっと立ち上がろうとした時、シュウくんが袖を強く掴んで引き戻した。
「な、なによ?」
再び座り込み、シュウくんが私の顔を凝視してくる。
「いや........、リーファはログアウトしてくれ。アバターは俺たちが運んで行くから」
「え、な、なんでよ」
「もう二時半を回る。リーファ、リアルじゃ学生なんだろ?今日は八時間以上もダイブしてる。これ以上付き合ってもらうわけには」
あまりにも突然の言葉に言葉を失う。
「階段に着くのだって朝方になるかもしれない。下手したら着かないかもしれない。でも、俺たちは何が何でもアルンに......世界樹にいかなきゃいけないんだ。今日は平日だし、リーファは落ちた方がいい」
「べ......別に、あたしは平気だよ、一晩くらい徹夜したって.....」
無理に笑顔を作り、首を振ろうとした時、シュウくんが掴んでいた袖を離し、頭を下げる。
「リーファ、今までありがとな。リーファがいなかったら、ここまで来ることも出来なかった。ありがとう........」
不意に胸に痛みが.......耐えきれず、固く両手
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