第七百十九話 国鳥その七
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「連合では普通にな」
「食べていますね」
「鶏や家鴨と同じくな」
「よく食べるものですね」
「そうなっている」
「駝鳥はエウロパでは」
上等兵は自分達の国のことを話した。
「野生のものや」
「こうしてだな」
「動物園で観るだけで」
「家畜化してだな」
「そして食べるとは」
「狩猟でもな」
連合でもエウロパでもこれは行われている、環境保護で行う場合もあるがスポーツとして行う場合もある。
「狩ってもな」
「人が食べることはです」
「ないな」
「犬に与えますね」
「狩猟犬にな」
「そうですね」
「しかしだ」
それがというのだ。
「連合ではだ」
「狩りをしても食べて」
「尚連合では狩った生きものは必ずだ」
「食べますね」
「骨や皮まで利用する」
「食べない場合も」
「まさに隅から隅までな」
生きもののそれをというのだ。
「利用する」
「毒がないとですね」
「むしろ毒までな」
「ヤドクガエルにする様に」
「利用するのだ」
「それが連合ですね」
「象やキリンでもな」
こうした生きものもというのだ。
「美味いとは聞かないが」
「それでも食べますか」
「そうするのが連合だ」
「この国の文化ですね」
「三百以上の国があるが」
そしてそれぞれ文化があるがというのだ。
「どの国でもだ」
「狩った生きものは食べて」
「利用出来るものはな」
「全て利用しますか」
「骨までな」
「内臓もですか」
「内臓は食べる」
この部分はというのだ。
「毒がないならな」
「食べますか」
「ホッキョクグマの肝臓は食べないがな」
「先程お話してくれましたね」
「この生きもののこの部分はビタミンAがあまりにも多くだ」
先程話したことをまた話した。
「毒になるからな」
「刺激が強過ぎて」
「栄養も多過ぎるとな」
大尉は言った。
「逆にだ」
「毒になるのですね」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「それでだ」
「ホッキョクグマの肝臓はですね」
「食べない」
「連合でも」
「だが食べられるならな」
「エウロパでも内臓は食べますが」
「そのエウロパ以上にだ」
やはり自分達がこの国出身であることは話に出さない。
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