第三十七話 退院その十四
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「彼の夢見もね」
「外れていますか」
「そうなってきているわ、これまで絶対だった夢見が」
丁そして牙暁のというのだ。
「それを見てもわかる筈よ」
「この世に絶対のものはない」
「そうよ、だからね」
それ故にというのだ、庚はあくまで拒む何かにしがみつく様にして言う丁に対して招く様にして言うのだった。
「夢見でないこともよ」
「受け入れて」
「そしてよ」
そのうえでというのだ。
「この戦いでもね」
「わらわは夢見として」
「絶望を見ることはないわ」
決してというのだ。
「そして外れてもいいし」
「夢見でなくなろうとも」
「いいのよ」
そうだというのだ。
「本当にね」
「庚、貴女はあくまでそう言うのですね」
「姉さんがそこにいる限りね」
ここでも丁の後ろ、影になる部分を見て言った。
「言うわ」
「何度もですか」
「そうよ」
まさにというのだ。
「幾らでもね」
「そして戦いは」
「そうよ」
まさにというのだ。
「私の目的を果たさせてもらうわ」
「貴女の」
「その通りよ、ではね」
「これより」
「また手を打つわ」
そうするというのだ。
「いいわね」
「戦いの為に」
「どうしても動きたい人もいるし」
それでというのだ。
「仕掛させてもらうわ」
「それならです」
丁は目を閉じたままだが顔を上げて応えた。
「わらわも天の龍に伝えます」
「私達が動くと」
「その様に」
「わかったわ、ではね」
「はい、また」
「会いに来るわ」
ここまで言うと踵を返してだった。
庚は丁に背を向けて去っていった、そしてだった。
起きるとだ、彼は??に言った。
「今度はね」
「僕ですね」
「そしてもう一人にね」
「行ってもらうんですね」
「封真は自分から言うでしょうし」
「合わせて三人ですか」
「それでね」
その数でというのだ。
「行ってもらうわ」
「わかりました」
「それでだけれど」
庚は??に洽も言った。
「貴方お家には帰っているわね」
「はい、毎日」
??は素直に答えた。
「そうして休んでいます」
「それならいいわ」
庚は笑顔で応えた。
「お友達と家族はね」
「大切にしないと駄目ですね」
「だからね」
それ故にというのだ。
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