第三十八話 江戸桜その六
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「こうしたことは禁止してもな」
「逆に裏社会の利益になるわ」
「只でさえ十星連合には巨人軍がおるからな」
「あの悪の組織が」
「マフィアとテロリストが合わさったみたいなな」
「碌でもない組織もあるし」
「あの連中が何でもするからな」
このことは羅が言った、実に嫌そうな顔で。
「風俗かて禁止したら」
「絶対にやるで」
「そやな、麻薬は洒落にならんから禁止してるけどな」
「それ裏で売ってるし」
「儲けてるし」
「ほんま巨人軍のことも考えたらな」
施も言った。
「そうそう倫理とかで禁止しても」
「あかんね」
「政はな」
「善悪で判断したらあかん場合もあるわ」
「悪いことやって否定しても」
それでもというのだ。
「それが悪い連中の利権になるんやったらな」
「そのことも考えてやらんとあかんね」
「政はな」
「ほんまにそやね」
「白黒だけやない」
リーもこう言った。
「むしろ灰色がな」
「多いのが政治やね」
「グレーゾーンがあって」
その灰色の部分がというのだ。
「そこをどないするかもな」
「政やね」
「ほんまな。遊郭が倫理的に問題あるとか衛生的風俗的にどうかとなっても」
「下手に禁止したら」
「冗談抜きでな」
「ヤクザ屋さんの利権にもなって」
「巨人軍にもな」
「付け込まれるね」
「巨人軍は若しかしたらな」
彼等のことも話すのだった。
「この世界を脅かす」
「まさにその存在かも知れんね」
「この世界を乱す巨人を信仰しててな」
常に突然表れその巨体と怪力を使って破壊の限りを尽くし煙の様に消える、彼等はそうした存在でありこの世界の厄介者とされているのだ。
その彼等をだ、巨人軍という組織は神々として信仰しそのうえであらゆる悪事を裏から行っているのだ。
「悪いことばかりしてるしな」
「うち等にとっても頭痛の為や」
「そうなのよね、十星連合を旗揚げしたら」
アレンカールはその時からのことを話した。
「気付いたらね」
「おって」
「それで世界中でね」
「暗躍してるね」
「あれよ、あれ」
アレンカールは綾乃に眉を曇らせて話した。
「特撮の悪の組織よ」
「巨人軍は何かって言うたら」
「もうやってることがね」
まさにというのだ。
「この世を乱す」
「悪の組織やね」
「昭和の感じよ」
アレンカールはこうも言った。
「あの頃の特撮よ」
「その悪の組織やね」
「やってることがね」
「巨人軍は」
「言うならね、まだ目的も規模もよくわかってへんけど」
それでもというのだ。
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