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神々の塔
第三十八話 江戸桜その三

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「それで十星連合でもな」
「歓楽街があってね」
 その十星連合の他ならぬ棟梁である綾乃が話した。
「それでこうしたお店もあるわ」
「そやな」
「風俗店が」
「男性用女性用があってな」
「同性愛の人の為にも」
「あるわ」
 そうした店はというのだ。
「それはな」
「そやね」
「こうしたことは禁止してもな」
「どうしてもあるね」
「人は清濁あってな」
 そうした生きものであってというのだ。
「そして欲もな」
「あるさかい」
「そうした世界もあってな」
「禁じても裏に入るだけやね」
「それで裏に入ると」
 そうなると、というのだ。
「裏社会の利権になる」
「そやね」
「只でさえギャンブルとか宗教関係の催しでの出店とかな」
「テキ屋さんやね」
「それに風俗はな」
 こうしたものはというのだ。
「そうした社会の利権になりやすい」
「それで表で禁じたら」
「もうや」
 それこそというのだ。
「裏社会に設け話を紹介する」
「そうしたもんやね」
「それな、塾とかでもあるからな」 
 シェリルが言ってきた。
「韓国で」
「ああ、それ李も言うてたわ」
 中里は十星連合の韓国の星の者の名を出して応えた、彼もまた十星連合の重要なメンバーであるのだ。
「あっちではな」
「受験戦争が過酷でな」
「学校の授業も凄いことになってて」
 まさに早朝から夜遅くまで授業がある程だ。
「塾かてな」
「過当になっててな」
「政府が塾自体を認めん様にしたら」
 法律を制定してだ。
「そこでな」
「裏社会がモグリのな」
「闇塾経営してやな」
「儲けたわ」
「そやったな」
「そんな話もある」
 シェリルは中里に話した。
「そやからな」
「問題やからって下手に禁止してもな」
「裏社会の利権になるさかい」
 だからだというのだ。
「せんことや」
「そやな」
「それでうちもな」 
 シェリルも言うことだった。
「女としてそうした世界はな」
「好きやないな」
「風俗はな、しかしな」
「それでもやな」
「ないとな」
「あかんな」
「社会に必要なもんとしてな」 
 そう受け入れてというのだ。
「そしてや」
「やってくしかないな」
「そやな、それにな」
 シェリルはさらに話した。
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