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夢幻水滸伝
第三百十六話 ケンタッキーの牧童その十四

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「降伏勧告を行うで」
「わかりました」
「では今から使者を送ります」
「そうさせて頂きます」
「頼むで」
 周りの将兵達に告げてだった。
 ギンズバーグは自分が城門を破壊した街に使者を送らせた、すると城門をあっさりと壊された街の者達はギンズバーグの読み通り戦意を喪失していて。
 降伏を促されるとあっさりと降伏した、これでこの戦は終わった。
 ギンズバーグは自身も出陣することもありそのうえでケンタッキー州の使者の降伏勧告に従わない街や村を戦で降していった、そうしてだった。
 遂に州を統一した、まずはこのことを祝ったが。
「問題はこれからやな」
「ケンタッキー州を統一され」
「人の目的を達成されて」
 レキシントンの市長とダークエルフの老人が応えた、二人は内政面でギンズバーグをこれまで支えてきたのだ。
「そしてですね」
「これからどうするか」
「それが問題ですね」
「州を統一して終わりではないですね」
「そうです、一体どうするか」 
 二人の信頼出来る年長の者達には敬語で返した。
「問題は、実はです」
「実は?」
「実はといいますと」
「僕の器はこれまでとです」
 その様にというのだ。
「思ってます」
「ケンタッキー州だけですか」
「ギンズバーグ様は」
「僕一人やと」
 そうであるならというのだ。
「ほんまにです」
「器は、ですか」
「これが限度ですか」
「これまでことを為してきてわかりました」
 しみじみといった風の言葉だった。
「僕も」
「だからですか」
「これ以上はですか」
「まずは州の統治を続けますが」
 それでもというのだ。
「これ以上の勢力拡大はです」
「行わずですか」
「統治に専念されますか」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「状況を見守ります」
「そして状況によって、ですね」
「動かれますね」
「そうします、まずはこのままです」
「政ですね」
「それにあたられますね」
「そうします、さて」
 二人にあらためて話した。
「これからはこれまでなおざりだった州の外の情報収集もです」
「行われますか」
「そうされますか」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「状況を見ます」
「わかりました、それでは」
「その様にしましょう」
 二人もそれならと応えた、そうしてだった。
 ギンズバーグはケンタッキー州を統一してからは情報収集に力を入れつつ内政を進めていった、すると暫くしてだった。
 官吏達がギンズバーグにこう言ってきた。
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