第百十八話 次第に知っていってその七
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アルバイトが終わってから少し東京都内にある神社仏閣の場所を調べてみた、そのうえで愛に携帯電話で話した。
「東京ってお寺や神社多いわね」
「今更でしょ」
愛はあっけらかんとして答えた。
「咲ちゃんいつも言ってるじゃない」
「いつも?」
「東京は結界が張られていて」
「あっ、お寺や神社がね」
咲はここで自分が言ったことを思い出して愛に返した。
「多いのよね」
「そうでしょ」
「いや、それ以外に普通のね」
生活に密着した様なというのだ。
「お寺や神社が多いわね」
「そりゃ人がいたらね」
それならとだ、愛は咲に答えた。
「そうした場所もね」
「あるのね」
「そうよ、キリスト教の教会だって見るでしょ」
「そういえばあるわね」
「天理教の教会もね」
「あるわね」
「最近もモスクもあるし」
イスラム教のそれもというのだ。
「だからね」
「結構宗教施設多いのね」
「東京にもね」
「思っていた以上に」
「多くてもね」
それでもというのだ。
「カルト教団でもないと困らないでしょ」
「そうね」
咲も言われて頷いた。
「それは」
「そうよね、それとね」
「それと?」
「お参りなんかしてもね」
「いいのね」
「私気が向いたらしてるのよ」
そうした場所へのお参りをというのだ。
「何をお願いする訳でもなくただ手を合わせにね」
「行ってるのね」
「そうなの」
こう咲に話した。
「お賽銭とか入れてね」
「そうしてるの」
「気が向けばだけれど」
「お姉ちゃんも神様や仏様信じてるのね」
「信じてるって言えば信じてるわね」
愛も否定しなかった。
「そうなるわ」
「そうなの」
「結構不思議なお話も聞いて来たしね」
「神様がいるんじゃないかって思える様な」
「奇跡というかね」
そういう様なというのだ。
「お話も聞いてるし」
「そういうお話あるわね」
「思わぬところで思わぬ人と会って」
そうなってというのだ。
「運命が変わったりとか」
「それ言ったら私も」
咲もだった。
「今のバイト先の店長さんとお会いした時とか」
「そうなったの」
「そう考えたら」
それならというのだ。
「やっぱりね」
「咲ちゃんもなのね」
「神様や仏様がいるって」
その様にというのだ。
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