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ドリトル先生の落語
第七幕その十

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「実際にね」
「そうだよね」
「もうそちらを書きはじめていたね」
「先生も」
「そうだね」
「それも楽しくてね」
 それでというのです。
「今回もうきうきとしてね」
「書いているんだね」
「先生は」
「落語の論文を」
「そうだよ、とても奥が深いよ」
 落語はというのです。
「日本の底知れぬ魅力の一つだね」
「先生どんどん日本人になっていってるね」 
 王子は白いご飯をお箸を上手に使って食べている先生に笑顔で言いました。
「そうだね」
「自覚しているよ」
「頭の中で使っている言語も」
「もう殆ど日本語だよ」
「そうだね」
「ただ切り替えられるよ」
 それは可能だというのです。
「英語にもね」
「そうなんだね」
「フランス語もスペイン語もドイツ語もね」
「それで中国語もだね」
「アラビア語だってね、けれどね」
「今はメインで思考に使っている言語は日本語だね」
「平仮名と片仮名と漢字をね」
「日本語の文法で使って」
「考えているんだ、そうすると落語もだよ」
 この文化もというのです。
「わかりやすいし和歌だってね」
「わかりやすいんだ」
「和歌も独特だね」
「先生前和歌も謡ったね」 
 王子はここでこのことを思い出しました。
「そうだったね」
「その和歌もだね」
「日本語で考えるとね」
 そうすればというのです。
「わかりやすいんだ」
「そうなんだね」
「和歌も独特だからね」
「詩としてね」
「短い中に」
「五七五七七の中に」
「全てを入れて」
 自分が詠いたいものをというのです。
「詠うけれど」
「それがね」
「日本語で考えると」
「詠いやすいね」
「うん、そうすればね」
 源氏物語で考えると、というのです。
「僕も出来たよ」
「いや、何かね」
「日本語が独特過ぎて」
「落語も和歌もわかりにくいけれど」
「日本語で考えると」
「わかるんだね」
「日本人でもわからないって人もいるけれどね」
 それでもと言う先生でした、皆にお話します。
「けれどね」
「先生としてはだね」
「そうしたこともだね」
「日本語で考えるとわかる」
「そうなのね」
「うん、その国の文学や文化はその国の言語で考えると」
 そうすればというのです。
「わかったりするよ」
「その国の言語を知る」
「そのことも大事なのね」
「その国を知るには」
「頭ごなしに駄目だ劣っているとか決め付けることはね」
 そうしたことはというのです。
「絶対にだよ」
「よくないね」
「それは」
「本当に」
「やっては駄目なことね」
「そうしたらまともな学問も出来ないからね」
 だからだというのです。
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