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星河の覇皇
第八十五部第一章 国防省への忠告その三十一

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「その分です」
「弱体化していく」
「そして外に対しても」
「満足に戦えないな」
「はい」
 カバリエはキロモトに答えた。
「今回はそれがないので」
「君としてもだな」
「有り難いです」
 まさにという言葉だった。
「私も。これは大統領がです」
「私がか」
「まとめて下さっているので」
 だからだというのだ。
「ですから」
「まとまっているか」
「はい」
 まさにというのだ。
「そうなっています」
「ならいいがな」
「大統領としてはまとめられているとは」
「これといってな」
 キロモト本人はというのだ。
「思っていない」
「そうですか」
「大統領、トップならな」
「組織を乱れさせない」
「それは当然のことだ」
 普通に為すべきことだというのだ。
「それが出来ないのではな」
「トップとしてですか」
「その資格はない」
 そこまでのものだというのだ。
「まことにな」
「左様ですか」
「だから私は言われることはな」
「されていないですか」
「そう言っておく、だがそれでもだな」
「まとまっていますから」
 中央政府の中がというのだ。
「私もです」
「満足にだな」
「動けます、外務省もそうですし」
「内務省もだな」
「はい、こちらもです」
 金が大臣を務めているこの省もというのだ。
「そうですし」
「内務省か」
「はい、外務省と共に今回各国政府にあたる」
「その省もだな」
「まとまっていますので」
 だからだというのだ。
「有り難いです」
「そうだな」
「はい、ただ内務省の風紀は」
「私のことではない、私は風紀はな」
「言われないですね」
「セクハラやパワハラは言うまでもない」
 それこそという言葉だった。
「常識のことでだ」
「大統領ご自身は言われないですね」
「内務省のあの厳粛、謹厳な空気はな」
 それはというと。
「やはりな」
「金内相のカラーですね」
「そうだな、彼女はそこにいるだけでだ」
「謹厳な空気がありますね」
「そうした人物だからな」
 それ故にというのだ。
「彼女がいるとな」
「自然とですね」
「ああした空気になる」
「左様ですね」
「実は口煩くもない」
 俗に言われる様にだ、金はよく何かと言う印象を持たれているが実はそうしたことを言う人物ではないのだ。
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