第三百十六話 ケンタッキーの牧童その三
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「そうですさかい」
「下着はブリーフは、ですね」
「抵抗があります」
そうだというのだ。
「これは多分どの星の人もです」
「男の人はブリーフは駄目ですか」
「そうなんですわ」
「まあ私はボクサーですが」
老人は自分の下着の話もした。
「トランクスの方もです」
「用意してくれますか」
「はい、衣食住は安心して下さい」
そちらのことはというのだ。
「まことに」
「そうなんですね」
「ですから」
「僕さえよかったらですね」
「顔役をお願いします」
「それでそこからですね」
ギンズバーグも自分がどうすべきかを理解しつつ言った。
「この世界を救うんですね」
「そうされてはどうでしょうか」
「わかりました」
一言でだ、ギンズバーグは老人に答えた。
「ほなです」
「その様にですね」
「動いていきます」
「そうですね」
「まずはこの辺りの顔役になって」
「取り仕切ってくれますね」
「そしてそこからです」
「世界を救われますね」
「そうします」
こう答えてだった。
ギンズバーグは実際にこの辺りの顔役になりすぐにとある空き家を紹介されてそこに入ってであった。
この辺りの顔役になった、そうしてだった。
早速揉めごとの調停や仲裁、賊やモンスターの征伐に取り掛かり悩みごと相談も行った。そうしていると。
自然に勢力となり彼はその棟梁となった、するとレキシントンの市長吸血鬼の中年男が彼のところに来てだった。
挨拶の後でだ、こう言ってきた。
「よかったらレキシントンを拠点とされ」
「そうしてですか」
「この辺り全体を統治してくれませんか」
「全体をですか」
「そうです、そしてです」
そのうえでというのだ。
「そのまま勢力を拡大され」
「そうしてですか」
「そのうえで、です」
ギンズバーグにさらに言うのだった。
「勢力拡大をです」
「計るのですね」
「はい」
まさにというのだ。
「そうされてはどうでしょうか」
「そうですか」
「ケンタッキー州の統一もです」
「この州のですか」
「目指されてはどうでしょうか」
「そういえばこの州は今まとまった政府がなく」
ギンズバーグも既にこの州の状況を聞いて把握していたので言えた。
「それぞれの勢力に分かれて」
「四分五裂です」
「そうした状況ですね」
「はい」
まさにというのだ。
「この州は」
「だからですか」
「統一されて」
「まとまった統治によってですね」
「平和で繁栄している州にして頂けますか」
「僕に出来るか」
ギンズバーグは疑問符を自分に向けて言った。
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