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最期の祈り(Fate/Zero)
銀色の真実
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「いいの……?」
恐る恐る手を伸ばす。思わず確認してしまう。
「本当に……いいの?僕……」
でも最後まで言い切れなかった。切嗣が手を握ってくれた。
その時になって、漸く切嗣の顔が見れた。雲が晴れ、月に照らされた彼の顔は……泣いていた。
そこまでが限界だった。
「う……うぁ……」
涙が……叫びが止まらず、切嗣の腕にすがって泣いた。
「あぁぁ……!」
切嗣は何も言わず、黙ってなすがままになってくれた。それだけで、どれ程……救われたか。
――――――――――――――――――――――――
「切嗣は……怒って無いの?」ひとしきり泣いた後、僕は今、切嗣と公園のベンチに座っている。……ベンチが思ったより小さかったので、必然と体が密着している。
「怒っているとすれば、それはシャルロットの回りに居た人間……君を苦しませた人達に対してかな」
「どうして?僕は切嗣を騙してたんだよ?」
「ふふ、まぁシャルロットが女の子じゃないかっていうのは薄々勘づいていたから……騙しただなんて考えなくていいよ」
「そ、そうなんだ……」
出会ってほんの数日でばれてる……でも、それを聞かされてもさっきまで感じていた恐怖は消えていた。それに何だか嬉しい。
「それに騙すのは僕の専売特許だ。今更気にしないよ」
「あ、あはは……」
つい苦笑が漏れる。騙すのが得意って……
「だからシャルロットは余計な事は考えなくて大丈夫だよ」
切嗣は息を吐き出すように笑った。
「……でも、駄目かもしれない」
僕が女だとバレた以上、フランス政府が黙っていないだろう。一応、純粋な実力で代表候補生にはなっているが、虚偽の申告をしてしまった以上それも怪しい。
でもいい。少なくとも切嗣はシャルロットを受け入れてくれた。なら、思い残す事は無い。そう、その筈。
「何を泣いているんだか……」
そう考えた矢先、呆れ口調で切嗣が呟いた。
「え?」
また頬を涙が伝っていた。
「大方、フランス政府の干渉があるから日本に行けないと考えていたんじゃないかい?」
「そ、それはそうだけども……!」
はっきり言って、こればかりはどうしようもない。嘘を付いていたのは完全に此方の非だし、誰に何と言われても文句は言えない。
「忘れた?僕の専売特許はなんだったか」
「騙す事って……まさか!?」
思わず叫んでしまう。騙すって……フランス政府を?
「政府を敵に回すつもり!?だ、駄目だよ!そんなことしたら切嗣まで……」
「大丈夫だよ。……一度学園に入ってしまえば、基本的に何処の国も干渉は出来ない。だから、それまで女の子だってばれなければ大丈夫だから」
そうは言っても限度が在るだろう。無理矢理にでも介入して来るはず……
「まだ、不安が残ってる見たいだね」
「当然だよ。もし仮に上手くいっても、切
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