暁 〜小説投稿サイト〜
最期の祈り(Fate/Zero)
崩れ去る虚構の現実
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、眠い」
そう言う彼女の顔には大きな隈が出来ていた。
「は、はは。あまり馴染みの無い場所で眠れなかったのかな」
「うん、そうみたい……」
切嗣の予測に相槌を打つが、全くの嘘だ。理由は、昨夜12.30の光景を見れば大体分かる。
――――――――――――――――
「……あれ?僕、今男の人と一緒に寝てる?」

「いや、別々のベッドだからギリギリセーフなのかな?」

「いやでも、同じ部屋で寝るのは恋び……」←この時点で顔が真っ赤です。

二時間後
「いや、チェス版をひっくり返そう!何も、一緒の部屋で寝るのは恋人だけじゃない。家族だって……あれ、それって夫h……」←静かにベッドの上で転がってます。
――――――――――――――――
これが、昨夜の光景。
(何で急に意識しちゃったんだろ……?)
その答えは案外近くに在るのだが……気付くのは本人次第といったところか。
一方、その答えとなる人物は割と血色は良くなっていた。切嗣が最後に睡眠をとったのは学園を発つ前、つまり大体2日間程睡眠をとってない事になる。
(体が発達段階だからかな……睡眠に関しては無理が効かなくなってる)
依然の彼なら3日間くらい徹夜する事は普通だったのだが、今は2日間寝ないだけで限界が来る。……最も、アンフェタミンまで使って身体を酷使するのもどうかと思うが……
いずれにせよ、
「今日はゆっくり休むといいよ、シャルル」
「うん、ごめんね」
彼女は今日1日休むべきだろう。
気にするな、という風に首を上下させると、切嗣はシャルルの朝食を貰いに出ていった。
「……優しいんだな、切嗣」
一人、誰もいない部屋にフランス語が響いた。

結局、その日は二人ともホテルに引きこもった。シャルロットはその日を休養に当て、切嗣は調べモノをずっとしていた。
side 切嗣
「……やはり、見付からないか」
ノートパソコンに張り付いて約3時間が経過した。しかし切嗣の欲しい情報は見付からなかった。
学園に現れた聖杯の泥。それに対し、切嗣は一応行動を起こしていた。ただ、芳しい成果は挙がらなかった。
(ロンドンの時計塔にも行ってみたが、ハズレだったか)
この世界で魔術関連の手掛かりを得られるとすれば、時計塔しか無かったのだが無駄に終わった。
後、可能性が在るとすれば……
(コイツか……)
腕を持ち上げる。
腕には、相変わらず美しい銀細工のアクセサリーがあった。
(ISの産みの親である篠ノ之 束が最終的にアンノウンの判定を下したコア。前提で考えるのは不味いが頭に留保する程度には考えた方が良いだろう)
そこまで考えると、急に腹が空き始めた。このホテルには確か昼食は無かった。
「仕方無い。どこかで買って来るか」
椅子を引いて立ち上がる。
ガタッ、と切嗣が予想し
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