第九十六話 ラッキーナンバーその十一
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「ただカルメンさんがスペイン女の標準か」
「違うわよね」
「というかああした人って結構いるでしょ」
「どの国にも」
「本当に恋から恋にってね」
その様にというのだ。
「飛び回る人はね」
「いるわね」
「だからね」
それでというのだ。
「あの人がスペイン女の標準とはね」
「考えて欲しくないのね」
「それにスペインも中結構ややこしいのよ」
一華にこうも言った。
「多民族国家出しアフリカ系の血もね」
「入ってるわね」
「ムスリムの血もね」
「イスラム圏だった頃あるしね」
「その頃にアフリカ系の人も来て」
「混血してるわね」
「元々ラテン系で」
それでというのだ。
「ローマ帝国前はカルタゴだったでしょ」
「あの国の領土だったわね」
「そうした歴史があって」
そしてというのだ。
「バスクとかカタローニャとかね」
「ああ、そのお話ね」
一華もそれはとなった。
「特にバスク有名よね」
「ずっと独立するって揉めてるでしょ」
「そうよね」
「それでカタローニャもね」
この地方もというのだ。
「あってね、さっきお話に出たドン=ホセさんが当たり役の」
「まさにスペインね」
「ホセ=カレーラスさんはね」
三大テノールの一人として有名な彼はというのだ。
「カタローニャ人よ」
「そうなのね」
「それで中南米にもバスク系の人多いし」
「チェ=ゲバラさんとか」
「ベネズエラのシモン=ボルバルさんもそうだったしね」
「確かザビエルさんもよね」
一華はこの人物をここで思い出した。
「イエズス会の」
「そうよ、あの人のお顔見てね」
肖像画のそれをというのだ。
「日本でも滅茶苦茶有名な」
「あの上向いて神様に祈る様な」
「あのお顔こそがね」
まさにというのだ。
「あの人がバスク人っていうね」
「証ね」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「バスク系の人ってお顔に特徴出ることあるのよ」
「何か聞いた話だと」
八条学園は世界中から人が来ている学園である、その為スペインや中南米諸国からも人が来ていて一華もこうした話を聞いているのだ。
「クロマニョン人の血が入ってるのよね」
「そうなの、あの人達の遺伝がね」
「お顔に出たりするの」
「ザビエルさんなんかね」
この人物はというのだ。
「そのままのお顔でしょ」
「確かにね」
一華はクロマニョン人教科書に出ているその人達の顔を思い出しつつ答えた。
「そんな風ね」
「言葉だってね」
「バスク語よね」
「これ違うから」
「他の言語と」
「そう、スペインは何と言ってもスペイン語だけれど」
この言語が公用語だがというのだ。
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