夜戦編 蒼き女豹と仮面の狙撃手 第2話
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慎重に前方を見渡しながら、GNドライブとタキオンは静かにターボを諭している。そんな彼の様子を、倒れたまま見つめていたG-verYは、か細い声を絞り出していた。
「……本田、巡査っ……! 私のことなら心配無用ですっ……! この程度の傷、自力で止血出来ますからっ……!」
「……! 水見鳥ッ!」
「あなたも……警察官なら、仮面ライダーならっ……決して、見失ってはなりませんっ……! ご自身の、為すべきことをっ……!」
「為すべき、こと……俺の……」
茂みの陰からG-verYの姿に声を震わせるターボは、彼女の言葉を反芻しながら拳をギュッと握り締める。激情に任せていては、この戦いを制することは出来ない。そんなG-verYの訴えに心を動かされたのか、ターボはそれ以上声を荒げることなく、斜面の前方へと視線を移すのだった。
◆
(よし……仮面ライダーG-verYを最初に仕留められたのは大きいぞ。奴の火力でこの山林を焼き払われるようなことがあれば、俺の位置も簡単に炙り出されていたからな。最も恐るべき強者こそ、真っ先に始末せねばならない。後は……超加速能力を持っている仮面ライダータキオンだな。後は奴さえ倒してしまえば、残りの2人など容易く料理出来る)
一方。初撃でG-verYの胸を撃ち抜いた後、じっくりと時間を掛けてターボ達の動向を観察していたホークアイザーは、コッキングレバーを引いて排莢と装填を済ませながら、次の標的であるタキオンへと狙いを定めようとしていた。ノバシェードを介して新世代ライダー達の能力情報を得ていたホークアイザーは、タキオンの脅威度も熟知していたのである。
(……特にあの仮面ライダーターボは、G-verYが狙撃された直後にかなり狼狽えていた。古今東西、ああいう直情的な馬鹿が1番狩りやすい。次の動きが簡単に読めるからな)
それに対して、脅威となる能力や飛び道具を持っていないGNドライブやターボに対しては、歯牙にも掛けていない。ダイヤガンナーもシャフトブレイカーも、今の位置からでは全くの射程圏外。特に、感情任せな言動を見せたターボはホークアイザーにとって、最も恐るるに足りない「雑魚」なのだ。
(お前達の次の行動は分かっている。まずはGNドライブのエネルギー拳銃で牽制の弾幕を展開し、その間にタキオンが超加速能力でこちらに接近。加速能力にモノを言わせて奴が俺の位置を探っている隙に、ターボがG-verYを救助……といったところだろう。最も厄介なタキオンさえ仕留めてしまえば、後の連中など虱潰しに消して行けばいい。……いつまでもお前達に付き合ってはおれんのだ、さっさと終わらせてもらうぞ)
最初の狙撃から、すでにかなりの時間が経過している。島の奥に潜入した真凛や、兵士達を蹴散らし
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