第七百十七話 三つ目の蜥蜴その十一
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「金を稼ぐ」
「そうした生活がよいのですね」
「彼等の教えではな」
「贅沢も駄目ですか」
「贅沢もだ」
これもというのだ。
「駄目なのだ」
「贅沢は連合ではです」
「消費し経済を回すとしてな」
「楽しむべきこととですね」
「考えられていて実際にだ」
「いいこととされていますね」
「しかしな」
それがというのだ。
「イスラエルではな」
「そしてユダヤ教徒の中では」
「贅沢は戒めるものとしてな」
「それも絶対にですね」
「そう教えられていてだ」
「否定されていますか」
「娯楽もだ」
これもというのだ。
「やはりな」
「否定されていますか」
「娯楽は堕落だ」
大尉は言った。
「そうもだ」
「ユダヤ教では教えられていますか」
「少しの娯楽でな」
そう言っていいものでというのだ。
「堕落とだ」
「言われますか」
「七つの大罪はだ」
よく言われるこの言葉についても話した。
「憤怒、傲慢、好色、怠惰、大食、嫉妬、強欲だ」
「キリスト教でもありますね」
「だがキリスト教は戒めてもな」
「厳しくはないですね」
「清教は厳しいが」
ピューリタンと言われる彼等はというのだ。
「流石にだ」
「ユダヤ教程ではないのですね」
「ユダヤ教は罰も厳しいからな」
「清教の比ではないのですね」
「遥かに厳しい、それこそ家に何もなくだ」
そうしてというのだ。
「ひたすら禁欲的でだ」
「働くだけですか」
「休む時は休むが」
その為に休息日を定めているのだ、この日はキリスト教にもしっかりと受け継がれこの時代にも存在している。
「しかしその時もな」
「遊ぶことはですか」
「やはりな」
それはというのだ。
「否定される」
「そうなのですね」
「本でも読むことだが」
「その本もですね」
「ユダヤ教に関するものでな」
そうしたものでというのだ。
「それか仕事のだ」
「本ですか」
「そうしたものを読まないとだ」
「やはり神罰が下りますか」
「そう言われる、ライトノベルや漫画はな」
連合では広く定着しているこうしたものはというのだ。
「やはりな」
「否定されますか」
「兎角頭が固いと言われる」
そうしたというのだ。
「宗教ということだ」
「食事にも制限がある」
「贅沢な食材はもっての他で量もな」
「七つの大罪に大食がありますね」
「それが答えだ」
まさにというのだ。
「否定されている」
「まるでスパルタの様ですね」
あまりにも厳しくだ、上等兵は思わずこの都市国家を思い出した。
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