第三十六話 円卓の騎士達その十四
[8]前話 [2]次話
「終わりはな」
「あるんですね」
「それで悪いことや試練は特にな」
笑ってだ、ケイは中里に話した。
「終わるからな」
「ええことよりも」
「ああ、そう思うと楽だろ」
中里に笑って話した。
「世の中は」
「そうですね」
「私はそう考えていたんだよ」
「ずっとですか」
「王のお傍にな、もうずっとな」
「今もですね」
「まあ王妃様にはあまりよく思われてないさ」
アーサー王の王妃、グィネヴィアにはというのだ。
「けれど王はずっとな」
「貴方をですね」
「大事にしてくれて傍に置いてくれてるんだ」
「そうですか」
「宮宰、あんた達のところで言うと首相か」
「私ですね」
十星連合でその役職にあるリーが応えた。
「それやと」
「ああ、あんたがそうか」
「はい、その役職を務めさせて頂いています」
「その役職にしてもらってるんだ、そしてな」
「そのお立場で、ですね」
「王に何かと意見を聞かれてな」
そうしてというのだ。
「その時にいつもなんだ」
「そうしたことを言われていますか」
「そうさ、それであんた達にも言うな」
「悪い時試練は必ず終わる」
「そのことをいつも心に置いてな」
「先に進むことですね」
「ああ、そうするんだぞ」
「わかりました」
リーそして他の面々もケイのその明るい笑顔で出された言葉に頷いた、そうして一旦宿屋に戻ってだった。
勝利を祝う宴を開いた、綾乃はそこで自分の好きなものを注文して酒と共に心から楽しんだのであった。
第三十六話 完
2023・8・1
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ