第二章
[8]前話
「本当にしっかりとです」
「摂ってですね」
「身体を労わって」
「そうして進むことですね」
「はい」
まさにというのだ。
「絶対に」
「わかりました」
「実際空気徐々に薄くなってきていて」
「気温も下がってますしね」
「気を付けていきます」
「そうしていきましょう」
かく言う国府自身辛くなってきていた、富士山の環境に。だが自分はガイドだからと弱音を言わないで。
そのうえで進んでいった、そのうえで六合目七合目と脱落者なく進んでいき。
遂に踏破した、登山客達は皆喜んだがそれは国府も同じで。
「やりましたね」
「はい、本当に」
「やりました」
「踏破出来ました」
「おめでとうございます、まだ下山がありますが」
国府はそれでもと話した。
「頂上には到達しました」
「そうですね」
「本当によかったです」
「踏破出来て」
「皆さん今大変ですね」
国府はここで彼等の顔を見て言った。
「本当にこれがです」
「富士山ですね」
「そうなんですね」
「この山なんですね」
「生半可な気持ちでは」
それこそというのだ。
「登れません、そのことがわかりましたね」
「はい、踏破して」
「実際にそれが出来て」
「よくわかりました」
「そうです、また登られる時も」
その時もというのだ。
「用心して下さい」
「そうします」
「本当に凄い場所だってわかりましたから」
「そうします」
「そのことをお願いします、では下山に入りましょう」
国府は下山の時も無理はしない様にした、そしてだった。
全員無事に下山した、そこで無事に終わったが。
彼はそれからも登山特に富士山のそれを甘く見ることはなかった、そのうえで店で働きガイドをしていった、彼は常にこう言っていた。
「山は甘く見ないで下さい」
「決してですね」
「それで登山すべきですね」
「そうして下さい」
こう言うのだった、そして真面目に安全に働いていったのだった。
富士山は簡単には登れない 完
2023・9・24
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