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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第171話:光明への気付き
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う通り、関連性は大いにあった。

「取り急ぎ、神社本庁を通じて各地のレイライン観測所の協力を仰ぎます」
「うむ。となると残りの問題は、装者達の方か……」

 現状多くの問題を抱えているのはやはり装者達であった。別に彼女達が悪いと言う訳ではないが、克服しなければならない課題が多いのである。

 弦十郎はチラリとクリスの事を見るが、彼女は誰とも目を合わさないように俯いたまま。その姿に思わずため息が出る。透が居ないだけでこんなにも不安定になるのだから。

 クリスに続き視線を向けられたのは颯人の方。こちらは問題を抱えているからではなく、問題の解決に一役買ってくれることを期待しての視線だった。クリスと違い前を向いている颯人は弦十郎からの視線に気付くと、目をクルリと回して小さく息を吐いた。仕方がないな、とでも言いたげな彼の様子に、弦十郎は申し訳ないと言いたげに渋い顔をした。

「私達の問題……っていうと」
「イグナイトモジュールを封じられている事……でしょうね。私や切歌達は、了子達が完成させてくれた新型LiNKERのお陰で戦えるようになった。でも、肝心の決戦機能が使えないのでは……」
「アタシは一応ウィザードギアがあるけど、それも制限ありきだからな。あんまり頼られ過ぎても、いざって時ガス欠じゃ目も当てられない」

 行きつくのはそこだった。強力なイグナイトモジュールも、サンジェルマン達賢者の石の力を活かすファウストローブの前では無力。この問題を早急に解決しなければ…………

 この問題に当たるのは、了子とエルフナインのみと決められていた。元よりシンフォギアに関しては了子の方が知識面で一日の長があるのだし、そこにダインスレイフの欠片を持ってきたエルフナインが加わるのは何らおかしくはない。
 おかしいとすればそれはアルドが関わらない事が決まっている事だが、これにはそれなりに理由がある。端的に言えば、これ以上彼女の仕事量を増やす訳にはいかないからである。

 弦十郎は最初アルドにもシンフォギア改良に知恵を貸してほしいと頼むつもりだったのだが、ウィズによりそれは止められた。曰く、『アルドを過労死させる気か』との事だ。
 現時点でアルドは颯人達魔法使いの指輪の作成に加えて、未だ意識不明のハンスの治療に錬金術関連の知識の編纂などを行ってくれている。この内彼女にしか出来ない仕事としてハンスの治療があるのだが、これがなかなかにハードらしく日々治療の度に彼女は疲労を溜めている。ここに来て更にシンフォギアの強化などに手を出そうものなら、仕事の容量が彼女のキャパシティを超えて倒れてしまう。そんな事態にさせる訳にはいかないと、ウィズから直々に止められたのである。

 そんな訳で、了子とエルフナインは現在シンフォギアの、正確にはイグナイトモジュール
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