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ドリトル先生の落語
第六幕その六

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「実は全て必然だって」
「運命ともいうね」
「この世にあるものは偶然じゃなくてね」
「神様の導きだって」
「誰かと誰かが出会うことも」
「それでそれぞれの人生に影響を及ぼすことも」
「その全てがね」
 まさにというのです。
「運命だという人もいるよ」
「そうだよね」
「それで先生はそうした考えだよね」
「人と人が巡り会うのは縁でね」
「運命であって」
「神様の導きだって」
「そう思うよ、僕の場合はキリスト教の神様でね」
 先生がクリスチャンだからです、信仰も確かに持っているのが先生です。ただ来日してから食べる前はいただきますになっています。
「その神様のだよ」
「お導きだね」
「それで春琴さんとも会うことになった」
「その前にあの人の落語も聞いた」
「そうなったんだね」
「そうだよ、きっとね」
 まさにというのです。
「あの時からだよ」
「巡り会うことになっていた」
「神様がそう決めた」
「そういうことね」
「流石に運命は全部決まっているとはね」
 人のそれはというのです。
「僕は思えないけれどね」
「予定説だよね」
「カルヴァンさんの」
「あの人の考えだよね」
「予定説といえば」
「予定説では何もかもがだよ」 
 人の一生はというのです。
「決まっているとされているけれどね」
「それはないね」
「先生の考えには」
「予定説は」
「国教会の教えにはないからね」
 先生の宗派にはです。
「だからだよ」
「そうだね」
「それで先生は予定説信じてないね」
「運命は信じていても」
「全部最初から決まっている」
「そうした考えはないわね」
「そうだよ、運命は変わるよ」
 全部決まっていないというのです。
「あらゆる出来事でね」
「そうした考えだね」
「運命は絶対じゃない」
「変わりもする」
「そうだよね」
「そうだよ、その都度変わるものだから」
 それでというのです。
「努力していってまたいい人ともね」
「会うことだよね」
「お話したり一緒にお仕事をする」
「そうすることだよね」
「何といっても」
「予定説でも努力は絶対にすべきと言っているしね」
 人の運命は神様が決めていて変わることはないというこの考えもとです、先生は皆に対して言うのでした。
「自分に与えられたお仕事を熱心に頑張る」
「真面目にね」
「そして信仰も行っていく」
「そうしろっていうよね」
「あちらの考えも」
「もう決まってるから何をしても無駄じゃないんだ」 
 そうした考えではないというのです。
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