演習にて……
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銃を持っているならまだしも、一夏の場合は剣一本。接近戦しかできないとなれば数多の弾丸を避けるために複雑な軌道を覚えておいて損はない。
(まぁ、本当に強くなるにはそれこそ軍に教わり篠ノ之束の弟子になってISの整備の仕方などを覚えておいた方がいいと思うけど……)
そんなことを思いながら後の光景を眺めていた。……何故か篠ノ之はこちらを睨んでいたが。
■■■
「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット。試しに飛んでみせろ」
4月も下旬になり、今日も平和に授業を受けていた。
「早くしろ。熟練したIS操縦者は展開まで一秒とかからないぞ」
先生! 一夏は素人です。
「集中しろ」
どうやら一夏はまだ展開できておらず、再び注意をされていた。というか、右腕を突き出して左手で掴むって、ほかに展開方法はなかったのか?
「よし、飛べ」
一夏の展開が終わると同時に織斑先生は合図し、二人は上昇するが、
「何をやっている。スペック上の出力では白式の方が上だぞ」
「そうは言っても、なんだかんだ言って一夏は素人ですからね」
「どうにかしろ」
「……ゲームとか参考にさせます? SF関連ならそれなりに参考になると思いますよ」
とまぁ、簡単に教えてみる。上ではオルコットが一夏と話をしていて嬉しそうにしていた。
「まぁ、ISについては代表候補生が詳しいですからね。生身ならともかく」
「だな。それにお前は相手を撃つことに躊躇いがない」
「……キツイっすね。あれでも装甲に直撃させただけですよ」
すごいことに、オルコットのISは思いのほか早く修復した。どうやらイギリスの整備員がやってきたらしい。
「一夏っ! いつまでそんなところにいる! 早く降りてこい!」
俺は声の主を見てため息を吐いた。
「何をやっている。馬鹿者が」
もちろん。言うまでもなく叩かれているが。
それに最近では、篠ノ之が何故かISでの練習に積極的に参加している。
(恋の障害は、多いほうが燃えるということか?)
まったく別の意味に解釈しそうだな。今の。
「織斑、オルコット、急下降と完全停止をやって見せろ。目標は地表から10cmだ」
『了解です。では一夏さん、お先に』
そしてさすがは代表候補生といった具合に急下降を成功させる。
(やっぱり、代表候補生は一味違うね〜)
これからは篠ノ之は生身を、オルコットはISといった感じにしよう。それなら篠ノ之もチャンスが作られる。
俺は端でその予定表を作っていた。
―――ズドォォンッ!!!
何事かと思ってそっちを見ると、穴を開けた一夏の姿が
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