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星河の覇皇
第八十五部第一章 国防省への忠告その十一

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「政治では」
「そうですね、まことに」
「野党が捏造してだな」
「合成写真まで作って」
「そして君を攻撃してきたか」
「当時私は日本の防衛大臣でしたが」
「君の失脚を狙ったな。君は連合単位で注目されていた」
 日本の防衛大臣だった頃の彼はというのだ。
「だから私もスカウトしたしな」
「そして野党もですね」
「対する政党の有能で注目されている政治家は潰さないとだ」
 それこそというのだ。
「自分達が危うくなる」
「左様ですね」
「だからだ」
 その為にというのだ。
「彼等は君を攻撃したのだ」
「それで、ですね」
「君はその謀略に対してだな」
「はい、しっかりと根拠を出して反論し」
 スキャンダルの相手である女優と一度も会ったことがないという事実をだ。
「否定しました」
「そうだったか」
「そして相手の方もです」
 女優の方もというのだ。
「そのことを証明してくれたので」
「無事にか」
「そして私は合成写真を見てです」
 スキャンダルのそれをだ。
「何しろ身に覚えのないものだったので」
「相手と会っていないならな」
「はい、ホテルに入るところでしたが」
「それが合成であることをか」
「スタッフに頼んで検証してもらって」
 そしてというのだ。
「それを国会で逆にです」
「言ったのだな」
「何処がどうおかしいのか」
 そこまでというのだ。
「そうしてです」
「反論してだな」
「逆に野党を退けてです」
 八条はさらに話した。
「野党の捏造が明るみに出て」
「逆に野党が攻撃されたな」
「それを出した議員は次の選挙で落選しました」
「そうなる、謀略は実は呪いと似ている」
「呪いは失敗すると、ですね」
「自分に返るともいうな」
「そう言われていますね」
 こうしたことは連合だけでなくマウリアでもエウロパでも言われている、そして人を呪わば穴二つという言葉もある。
「呪いは」
「それと同じでだ」
「謀略もですね」
「失敗するとな」
「自分に返ってきますね」
「それも倍でだ」
 ただ返ってくるだけでなくというのだ。
「そうなる」
「そうですね」
「そうだ、だからだ」
「謀略は恐ろしいものでもありますね」
「策士策に溺れるともいう」
 キロモトはこの言葉も出した。
「だからな」
「それで、ですね」
「その議員もだ」
 日本の野党のその議員もというのだ。
「そうなった」
「策を弄して」
「その結果な」
「自分の失脚を招いたのですね」
「それも落選というだ」
 キロモトはさらに言った。
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