第三十六話 円卓の騎士達その七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ハギスも」
「そやな」
「この様にです」
シェフはここではドヤ顔で述べた。
「ハギスもそしてイギリス料理も」
「ちゃんと調理したらか」
「美味しいのです」
こう言うのだった。
「これが」
「そうやな」
「それで私共はです」
「円卓の騎士さん達には」
「日々です」
まさにというのだ。
「美味しいものを食べて頂いています」
「そやねんな」
「お商事は質素な方々ですが」
「粗食でもやな」
「美味しいものをです」
「食べてもらってるか」
「左様です」
こう中里に話した。
「私共も」
「そうやねんな」
「質素、粗食であっても」
「美味しくやな」
「はい、それは可能ですね」
「粗食イコールまずいやないわ」
それは違うとだ、芥川も言ってきた。
「それはな」
「そうですね、それはまたですね」
「ちゃうわ。普通の食材や調味料でな」
「贅沢なメニューでなくとも」
「美味しくしてな」
「食べていいですね」
「むしろ敢えてまずいもん食べる」
芥川はさらに言った。
「そんなことの方がや」
「おかしいですね」
「そんな拷問みたいな考えはな」
それはというのだ。
「少なくとも僕にはや」
「ないですか」
「全くな」
それこそというのだ。
「ほんまな」
「左様ですね」
「インスタントラーメンでもな」
この世界にも存在している食品である。
「美味しくな」
「食べていいですね」
「そうや、何でや」
それこそというのだ。
「好き好んでまずいもの食うねん」
「そうしたお考えは駄目ですか」
「理解出来ん、お坊さんでもな」
禁欲を貴ぶことが多い神霊達に仕える者達でもというのだ、この世界でもそうした仕事にあるものは質素が求められるものだ。
「好き好んでな」
「美味しくないものを口にすることは」
「ないやろ」
「食べもの飲みものは残したらあかんで」
綾乃がそうした職業の一つである巫女として言ってきた。
「けど美味しくないもん食べなあかんとか」
「ありませんね」
「そら質素であるべきやけど」
神仏に仕える職業の者はというのだ。
「そやけど何で美味しくないものばかり食べなあかんか」
「紫様にしてもですか」
「わからんわ」
こうシェフに答えた。
「ほんまに」
「そうですか」
「大事なんは贅沢をせんで」
そしてというのだ。
「出されたものを残さず飲んで食べる」
「それがですか」
「大事やと思うで」
「左様ですか」
「うちとしては」
こう言うのだった。
「そやで」
「そうですか」
「そやから円卓の騎士さん達が美味しいもん食べても」
それでもというのだ。
「ええと思うで」
「質素でありですね」
「美味しいもんを
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ