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神々の塔
第三十六話 円卓の騎士達その四

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「怒ってたわ」
「ギャグ漫画で怒るってな」
 施はその話を聞いていささか呆れて述べた。
「流石にな」
「ないな」
「ああ、ギャグやからな」
 それでとだ、芥川にも話した。
「ちょっとな」
「ギャグでも許せんか」
「そういうことか」
「まああいつらしって言えばな」
 そう捉えると、というのだ。
「らしいな」
「そうなるか」
「兎に角あいつはスポーツマンシップに五月蠅いのはな」
 メルヴィルはこう言った。
「騎士道もそこにあるからやろな」
「そやろな」
 芥川も否定しなかった。
「やっぱりな」
「そういうことやな」
「スポーツをするにはルールを守れ」
「勝敗も大事やけどな」
「そうした考えやな」
「あいつはそやな」
「素晴らしいお考えです」 
 僧侶の一人が感嘆を込めて言ってきた。
「スポーツをするならです」
「ルールを守ってか」
「スポーツマンシップに則りです」 
 そのうえでというのだ。
「スポーツはすべきでこうした戦もです」
「こうしてやな」
「堂々と行うべきです」
「試練としての戦はか」
「言うならばこれはスポーツとです」
 その様にというのだ。
「円卓の騎士の方々はお考えなので」
「それでか」
「我等も正面から戦うのです」
 こう芥川に話した。
「我々も」
「そうか、それで奇襲とかはやな」
 芥川はそちらの攻め方の話もした。
「獣やモンスターが行うか」
「彼等は彼等でして」
 そうしてというのだ。
「我々は我々です」
「そういうことやな」
「あくまで我々はです」 
 僧侶は断る様にして述べた。
「正面から戦います」
「そして勝っても負けてもか」
 中里が応えた。
「それでよしやな」
「左様です」
 まさにという返事だった。
「我等は」
「ええ考えやな、まさにな」 
 中里はその話を聞いて言った。
「スポーツマンシップや、スポーツマンシップは僕も好きや」
「そうなのですね」
「これを守らんとな」
 それこそというのだ。
「あかんわ」
「左様ですね」
「スポーツをする時はな」
「円卓の騎士の方々もそうしたお考えなのです」
「ええことや、あれやな」
 中里は僧侶にふと気付いた顔になって言った。
「円卓の騎士はブリテンの神霊さん達や」
「その通りです」
「ブリテン、イギリスはスポーツマンシップに厳しい国や」
 そのイギリス人のマロリーを思い出しつつ話した、彼が兎角スポーツマンシップに五月蠅いことをだ。
「それで円卓の騎士さんも騎士道を守ってるか」
「騎士道とスポーツマンシップは似ています」
 まさにとだ、僧侶の一人が答えた。
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