第九十五話 蚊に刺されないことその十一
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「一体ね」
「どういった解決案があるか」
「それを言わないでただ反対とか」
「何それだしね」
「そうよね」
タイの娘も言った。
「やっぱり」
「代案なき反対っていうと」
「最低よね」
かな恵に応えた。
「もうね」
「ただただ反対って言っても」
「邪魔なだけだし」
「そう思ったら」
それならというのだ。
「反対してもね」
「そこで他に言わない人は」
「もう無視していい?」
かな恵は考えつつ述べた。
「それだと」
「そうね」
タイの娘も否定しなかった。
「ただ反対何でも反対はね」
「邪魔なだけでね」
「そんなこと言ったら駄目よ」
「何の意味もないどころかね」
「邪魔なだけだからね」
「そういうことはしないことよ」
こう話した、そしてだった。
かな恵は部活に出た時に先生に言われた。
「いい?まだ暑いからね」
「衛生には気をつけてですね」
「食べていってね」
「そうしないと駄目ですね」
「そうよ、あと調理の間は暑くなるから」
「場所がですね」
「それで調理をしたら身体も動かすし」
このこともあってというのだ。
「余計に暑いから」
「だからですね」
「水分補給は気を付けてね」
「わかりました」
かな恵は確かな声で答えた。
「そうさせてもらいます」
「是非ね、それとね」
「それと?」
「汗をかいてると蚊が来るから」
先生は知らなかったがかな恵はここでも蚊の話を聞いてまたなのねと思った、そのうえで先生の話を聞くのだった。
「刺されない様にね」
「ああ、汗かいてると蚊来ますね」
「二酸化炭素に反応するから」
「汗かくと出ますからね」
その二酸化炭素がというのだ。
「だからですね」
「そう、夏はね」
「調理中は蚊にも注意ですね」
「蚊に刺されたら痒いから」
それでというのだ。
「後がね、病気にだってなるし」
「そうよ、この学校神戸にあるけれど」
ここでだ、先生はこうも言った。
「福原は昔都あったでしょ」
「平清盛さんが遷都させた」
「そう、その清盛さんもね」
彼の話をするのだった。
「蚊に刺されてマラリアでね」
「熱病でしたね」
かな恵は平清盛の死因をこう言った。
「確か」
「あれは一説ではね」
「マラリアだったんですか」
「日本ではそうはないけれど」
それでもというのだ。
「そうしたお話もあるのよ」
「そうなんですか」
「だから注意してね」
「日本でもマラリアになるんですか」
「そうかも知れないし。先生もまさかと思うけれど」
日本にもマラリアがあり平清盛がそれで亡くなったとはだ。
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