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ドリトル先生の落語
第五幕その九

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「目は笑っていないって」
「それで自分でわかってない?」
 こう指摘したのはチーチーでした。
「面白くないこと言ってるって」
「自覚がね」
 これがと言ったのはポリネシアでした。
「あるってことね」
「自分が言って面白くないとわかってて」 
 ダブダブは断言しました。
「人が聞いて面白いと思う筈ないわ」
「そうだよね」
「本当にそうよね」
 チープサイドの家族はダブダブの言葉に頷きました。
「そんなのを聞いてもね」
「誰が笑うのか」
「若し笑うとすれば」
 そうした人はとです、ホワイティは言いました。
「思いつかないよ」
「それでそんなお笑いばかりの番組なんて」
 それこそと言うジップでした。
「誰も観ないよ」
「放送時間埋めるだけでそんな番組作っても」 
 ガブガブも首を傾げさせます。
「どうにもならないよ」
「テレビから人が離れるのは当然だね」
 トートーは断言しました。
「ましてネット観るとお笑いも一杯あるしね」
「笑わせる為に作ってるとね」 
 老馬はそれならと言いました。
「そこが違うんだよ」
「根本からね」
「全く違って来るよ」 
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「もうね」
「全く違うね」
「そうなんだ、そんな番組をどんどん作っても」
 そして放送してもという先生でした。
「観ないよ、作る側もね」
「本当に放送枠埋めるだけ」
「ただそれだけだね」
「ゴールデンタイムでも」
「それをやっても」
「観ないよ、そうした時間ってご飯食べながら観るね」 
 そうすることもです、先生はお話しました。
「そうだね」
「そうそう」
「ゴールデンタイムってね」
「食後の一家団欒とかくつろぐ時間とか」
「そうした時間に観るよね」
「だから一番視聴率もあるけれど」
 それでもというのです。
「そんな時間にね」
「適当に作って」
「それで目が笑ってないギャラガ安いとか大手の事務所所属とかいうだけのタレントさんばかり出てね」
「それで自分でも面白くないとわかってることを言う」
「そんなのだとね」
「観る筈もないよ」 
 誰もというのです。
「もうね」
「そうだよね」
「そんな番組と比べて」
「この落語家さんはどれだけいいか」
「本当にね」
「テレビは考えないとね」 
 先生はテレビ局はと言いました。
「さもないとこれからもだよ」
「面白くなくなるね」
「今以上に」
「それでどうでもいい様なタレントさんばかりで」
「どんどん皆観なくなるね」
「実際そうなってるしね」
「若い人達だけじゃなくてね」
 俗にテレビを観ない世界だけでなくというのです。
「さらにね」
「お年寄りもみたいですね」
 トミーが言ってきました。
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