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伝説サーファー復活
第一章

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                伝説サーファー復活
 ハワイ在住の老人ジェシー=ハイオファは街でアイスクリーム屋をやっている。一七〇位の背の温和な顔立ちの白髪の老人である。
 六十を過ぎていて店のアイスクリームは美味く地元民からも観光客からも評判である。だがその彼にだ。
 近所の学生でサーフィンをしているジョージ=スチュワート青い明るい目でブロンドの髪を整えた一八〇位の背の引き締まった体格の彼が店のアイスを買って店の中で食べてからこんなことを言った。
「店長さん昔何やってたんだよ」
「若い頃からこの店をやってるよ」
 ハイオファはこう返した。
「婆さんとな」
「いやいや、スポーツだよ」
 スチュワートは笑って返した。
「それは何だい?」
「ああ、水泳とサーフィンだよ」
 またスチュワートに返した。
「それだよ」
「何だよ俺の先輩かよ」
「今は泳ぐだけだけれどな」
「そういえば毎日海で泳いでるな」
「健康の為にもな」
「頑張ってるな、けれどもうサーフィンはしてないか」
 スチュワートは笑って言った。
「流石に歳だしな」
「まあな、若い頃とは違うからな」
「水泳も気を付けないといけないしな」
「今はそっちはしてないな」
 サーフィンはとだ、ハイオファはスチュワートに答えた、そして店の制服を着て働き時間を見付けて店のすぐ傍の海で泳いで家に帰って家族の時間を過ごす日々であった。
 だがある日スチュワートが休日仲間達と一緒に海でサーフィンに興じようとしているとそこにだった。
 上半身裸で下は膝までの赤と黒の競泳水着のハイオファが来てだ、こんなことを言った。
「今日はわしもやるか」
「えっ、店長さんかよ」
「おいおいマジかよ」
「流石にお年寄りがやるにはな」
「サーフィンはな」
「準備体操はしている、そして少し泳いで水に慣れた」
 驚いているスチュワート達に答えた、見れば身体が濡れている。
「昨日もしっかり寝られたしな」
「体調とウォーミングアップはいいかい?けれどな」
 スチュワートはその彼に首を傾げさせつつ尋ねた。
「若い頃だろ、やってたの」
「そうだったがな」
「それがまた急にな」
「次男の孫娘に昔やってたというとまたやってと言われたのじゃ」
「お祖父ちゃん頑張ってね」  
 見れば横に赤ビキニに褐色の肌で長い黒髪に擦れ違ったなら思わず振り返る位の顔立ちとスタイルの小柄な少女がいた。
「応援してるわ」
「店長さんのお孫さんか」
「中学生のな」
「そうか、これが中学生らしからぬボディか」
 スチュワートも彼の仲間達も思わず唸った。
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