第七百十六話 蜥蜴と亀その八
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「そうなのだ」
「色がわかりますか」
「尚あの生きものは草食でだ」
「サボテンを食べていますね」
「至ってだ」
「大人しいですか」
「外見は怖そうだがな」
それでもというのだ。
「その実はな」
「大人しいのですね」
「何度でも言うが外見でだ」
「生きものを判断しないことですね」
「人もな」
生きものだけでなくというのだ。
「そうだ、そうするとな」
「見誤りますね」
「そうなる」
実際にというのだ。
「だからな」
「そうしたことはですね」
「見誤らずにな」
そのうえでというのだ。
「ことを為すべきだ」
「そういうことですね」
「蜥蜴も色々で草食のものもいれば」
「肉食のものもいますね」
「だがここにいる蜥蜴達は皆大人しい」
そうした気性だというのだ。
「至ってな」
「そうなのですね」
「だからこうして一度にだ」
「大勢同じコーナーにいられるのですね」
「若し鼬の様な」
この哺乳類の様にというのだ。
「周りの生きものを手当たり次第に攻撃する様な」
「そうした習性ならですね」
「とてもだ」
それこそというのだ。
「共にだ」
「同じコーナーに置けないですね」
「だからな」
「そうした蜥蜴や亀を選んで、ですね」
「置いている、それでワニガメもだ」
この亀もというのだ。
「ここにはいないのだ」
「別のコーナーにいますね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「そうなっているのだ」
「左様ですね」
「人間でも極端にな」
「攻撃的だとですね」
「そして協調性がないとな」
「誰も一緒にいられないですね」
「そうだ、中にはそうした人間もいるがな」
極端に攻撃的で協調性がないというのだ。
「鼬にしてもな」
「周りの生きものを攻撃するので」
「とてもだ」
「こうしたコーナーには置けない」
「しかしここにいる蜥蜴や亀はな」
この生きもの達はというのだ。
「別にだ」
「そうしたものではないので」
「それでだ」
その為にというのだ、こうしたことを見誤ると取り返しのつかない事態に陥ることがあるのも生きもののことだ。
「考えてだ」
「ただ蜥蜴や亀だからといってですね」
「集めている訳ではない」
「そうなのですね」
「動物園はそうしたことも考えないとな」
さもないと、というのだ。
「やっていけないのだ」
「飼育そして研究についても」
「とてもな、それでだ」
大尉はさらに話した。
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