第九十五話 蚊に刺されないことその八
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「ここでも高齢化があるのよね」
「みたいね」
クラスメイトはかな恵のその話にも応えた。
「これがね」
「そのこともあって」
「猟師さん少ないのよね、今は」
「日本ではね」
「ううん、深刻な問題ね」
ここまで話を聞いてだ、タイの娘も言った。
「日本の獣害って」
「みたいよ」
クラスメイトはタイの娘に口をへの字にさせてどうかという目で答えた、それは明らかに社会問題を語っている顔だった。
「これが」
「そうなのね」
「しかも変な人出るみたいだし」
「変な人?」
「畑守ろうとして鹿とか撃ったら」
獣害を防ぐ為にだ。
「撃つな、鹿とかが可哀想って」
「ああ、動物愛護ね」
「それの極端な人が出て」
そうなってというのだ。
「それでね」
「邪魔するのね」
「撃つな、殺すなって言ってね」
「いや、それしたら」
タイの娘はそう聞いてどうかという顔で述べた。
「畑荒らされるままでしょ」
「農家の人たまったものじゃないわ」
「そうよね」
「猪とか危ないし」
その体当たりを受ければ命に関わる、牙も危険である。
「退治しないといけない時あるわね」
「どうしてもね」
「それなのに」
「そういうこと言う人もいるから」
日本にはというのだ。
「ややこしいのよ」
「何か最近動物園事態に反対する人もいるみたいだし」
タイの娘は腕を組んでどうかという顔で述べた、腕も組んでいる。
「ちょっとね」
「変よね」
「動物園の何が悪いか」
「獣害防いでもね」
「ちょっと考えてもおかしな意見だけれど」
「それがまかり通るとかね」
「ないわ」
「本当にね」
どうにもと話すのだった、そしてだった。
かな恵もだ、どうかという顔で話した。
「生態系乱れてて畑も荒らされるなら」
「それならね」
「仕方ないわよね」
二人でかな恵に応えた。
「もうね」
「狩りをしないとね」
「自然滅茶苦茶になるし」
「畑も食べ散らかされてね」
「それで動物園はね」
かな恵はこちらの話もした。
「生きものの研究と保存になるしね」
「いいのよ」
「動物園も」
「水族館もね」
「それで植物園も」
「何かおかしな考えの人がいて」
かな恵は首を傾げさせつつ述べた。
「そんな人が一人でも手を挙げてそれが通ったら」
「世の中滅茶苦茶よね」
「そうなるわよね」
「もうね」
「そうなったらね」
ここでも二人でかな恵に応えた。
「それこそね」
「最悪の状況になるわ」
「実際そんな人の言うこと聞いてたら」
かな恵はどうなるかと話した。
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