第一章
[2]次話
悪い子じゃないと
ピットブルは元々闘犬である、その為気性が荒いと言われている。
だがオハイオ州ケタリングの動物保護施設にいるラッシュについてだ、施設の職員であるノーラ=ヴォンドレス黒髪を短くした面長でグレーの目のやや太った中背の白人女性である彼女は施設にいる雄の茶色のピットブルについて新入りの職員に話していた。
「この子はラッシュというけれどね」
「ピットブルでもですか」
「そう、ピットブルは気が荒いって思うでしょ」
「よく言われていますね」
「けれどね」
それがというのだ。
「そこはそれぞれなのよ」
「犬のですか」
「人間もそうでしょ」
「そうですね、言われてみると」
「だからラッシュはね」
自分のコーナーの中から自分達を人懐っこそうに見ている彼を見つつ話した。
「大人しくて優しくて人懐っこいね」
「いい子ですか」
「毎日自分でベッドメイクもして」
そしてというのだ。
「私達にそれを見る様に仕草で訴えてくるのよ」
「そんなこともするんですか」
「自分はいい子だってアピールしてるの」
その様にしているというのだ。
「いつもね」
「それはまた面白いですね」
「だからこの子はきっとね」
絶対にというのだ。
「いい人に家族に迎えられて7」
「それで、ですね」
「幸せになれるわ、他の子と同じでね」
ピットブルは気性が荒いとされて不人気でもだとだ、ノーラは話すのだった。そして暫くしてだった。
スキンヘッドの大柄なアフリカ系の男性と金髪のショートヘアの黒い小さな目の痩せた白人女性のカップルが来た、二人はそれぞれ名乗った。
「ハワード=ウィルソンです」
「マリー=サレンコフです」
こう名乗った。
「一緒に暮らしていてお店もしています」
「電気屋です」
「あの、ラッシュをですね」
ノーラは二人を施設の中の応接室に案内してその中で応対しつつ話した。
「家族に迎えてくれますね」
「ネットであの子を拝見させてもらいました」
ウィルソンが答えた。
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