暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十五部第一章 国防省への忠告その三

[8]前話 [2]次話
「国防の地固めの時期だけに」
「尚更ですね」
「そうだ、あくまで彼が出るのはな」
「どうしてもという時ですね」
「外務省を軸に内務省にもあたってもらい」
「何かあれば私がですね」
「出てもらってだ」
 そうしてというのだ。
「ことにあたってもらう」
「では私もその時までは」
「首相の仕事に専念してもらう」
「その様に」
「宜しく頼む。しかし連合は因果なものだ」
 キロモトは心の中で一つ嘆息を出して言った。
「中でこうして揉めるとはな」
「それも千年の間」
「まとまることはない」
「それは、ですね」
「因果なものだ」
 実にというのだ。
「同じ国の中でそうだとはな」
「それは言えますね、中央政府と各国政府が対立するだけでなく」
 アッチャラーンも言ってきた。
「そしてです」
「各国政府の間でもな」
「対立があります」
「それも常にな」
「そして各国の間でも」
「まさにだ」
 キロモトはさらに言った。
「国内で争い続けている」
「そうした国ですね」
「内に向かう力が非常に強い」 
「外、つまり他国に向かうよりも」
「それも遥かにな」
「そして今回もですね」
「そうした状況だ、そしてそれが連合の発展を阻害してきた」
 キロモトはこの言葉も出した。
「そう言われることも多いな」
「技術的、文化的、産業的発展は続いていても」
「常に政治的停滞が生じてな」
「その結果でしたね」
 アッチャラーンも言う。
「連合は発展が遅れた」
「中央集権と地方分権で衝突してな」
「それで、ですね」
「政治的停滞が衝突の都度起こり」
 その結果というのだ。
「そしてです」
「政治的停滞は続いている」
「まさに」
「それが問題でありな」
 そしてというのだ。
「今も続いている」
「その状況を何をせねばならない」
「連合はな」
「若し政治的発展を遂げたいのならば」
「そうしなくてはだ」
 まさにとだ、キロモトは述べた。
「ならない」
「左様ですね、中央警察も中央政府軍も」
 その二つの組織もというのだ。
「中々だ」
「創設出来ませんでしたね」
「そうだった」
「中央警察は百年以上前に創設され」
「そして中央政府軍は私の政権の時だ」
「その間連合は揉めに揉め続け」
 連合のその中でだ。
「まるで神聖ローマ帝国の様にな」
「中央政府と各国政府の綱引きばかりで」
「連合という一つの国だが」
 このことは間違いないがというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ