第四十五章
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るのである。知らないということは時としてこのうえない幸福をもたらしてくれるのだ。
「あれで意外とね」
「僕は嘘はつかないぞ。そういう君だって」
「僕だって嘘はつかないよ」
ムキになっている三浦に対して尾崎は平然としたものであった。実に好対照だ。
「真実しか記事にしていないし」
「本当かい?」
「本当だとも」
胸を張って断言さえしてみせる。
「だから嘘はつかないんだって」
「ううむ。信じられないな」
「愛理さんにだけ信じてもらえればいいし」
さりげなく愛理に顔を向けて笑ってみせる。
「そこのところはね」
「何っ、それを言うなら僕だって」
三浦も三浦で無意味な対抗意識を見せる。
「愛理さんに僕の心を」
「あっ、良ちゃん」
愛理は二人のいざかいをよそに良太郎に声をかけてきた。
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