暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第170話:騎士の拒絶
[1/7]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 颯人と奏がサンジェルマンのアンダーワールドに入ったレギオンファントムの後を追っていった頃、外では異変を察知したカリオストロとプレラーティを透とガルドの2人が必死に食い止めていた。

「そこを、退きなさいッ!」
「くっ!?」

 ファウストローブを纏ったカリオストロは、拳を握り締めキャスターに変身したガルドに殴り掛かる。振るわれた拳をガンランスの柄で受け止めるガルドだったが、あまりのパワーに受け止めた柄がミシリと嫌な軋みを上げたので慌てて軸をずらして攻撃を受け流した。幸いにして槍がへし折られると言う事にはならなかったが、もし折られたりしようものなら後でアルドに何を言われるか分かったものではない。

 一方透の方も、同じくファウストローブを纏ったプレラーティの攻撃をカリヴァイオリンで何とかやり過ごしていた。光る糸で繋がった鉄球が振り回されるのを、透は得意の身のこなしで軽々と避けつつ距離を詰めようと前に出る。迫る透にプレラーティは鉄球での攻撃は不利だと察したのか、鉄球での攻撃を止め剣に光の刃を形成した槍型の武器に変えての接近戦に切り替えた。薙ぎ払われる大型の槍を、透は紙一重で回避し接近。大振りな武器を振り払ったばかりで体勢の崩れているプレラーティに勢いを乗せた蹴りをお見舞いした。

「くぅっ!? 小癪なッ!」

 透の蹴りを受けたプレラーティだったが、ファウストローブの防御力のなせる業か即座に体勢を立て直し今度はけん玉をハンマーに変形させて地面を思いっ切り殴りつける。見た目華奢な少女のくせして、その一撃は地面を砕き割れたアスファルトが地殻変動の様に隆起した。地響きと足場の隆起により持ち前の素早さを潰された透に、プレラーティは再度大型の鉄球を振り回して叩き付けた。

「ッ!?」

 足場を崩された今、透にこれを回避するのは難しい。だがまともに受け止めてはパワー負けするのが目に見えていたので、咄嗟に彼はアーマードメイジになってこれを防ごうとした。

 ところが……

〈エラー〉
「ッ!?!?」

 まだ変身して間もないにも関わらず、ベルトから響くのは魔法が使用できない事を示す音声。まさかの事態に透は一瞬思考が停止し、その場で足を止めてしまった。

 それを見逃す事無く、プレラーティの鉄球が彼を捉え思いっきり殴り飛ばした。圧倒的質量を持つ鉄球による一撃は、装甲を削って素早さを確保している透にとっては致命的な一撃となり壁に叩き付けられるとそのまま地面に倒れて変身が解除される。

「トオルッ!?」

 まさか透が一撃で倒されるとは思っていなかったので、ガルドは面食らいそちらの援護に向かおうとした。だがカリオストロがそれを許さない。彼女はハート形の光弾を何発もガルドへ向けて発射し、彼をその場に釘付けにした。

「ぐ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ