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オズのカリフ王
第五幕その六

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「生きものを見付けるのもな」
「楽しいのね」
「モグラなぞな」 
 土の中を動き回るこの生きものはといいますと。
「もう簡単にじゃ」
「見付けられるのね」
「気配でもな」
「それは凄いわね」
「土の中はわし等じゃ」
 何と言ってもというのです。
「そこのことならわかって掘るのもな」
「得意ね」
「わし等もドワーフ達もな」
 どの種族もというのです。
「左様じゃ」
「それが貴方達の出来ることで」
「楽しいことでもあるしな」
「貴方達は貴方達で楽しんでいるから」
「羨ましくはない、もう誰かを羨んだり妬んだりな」
 そうしたというのです。
「悪い感情は忘れてしまったわ」
「今の貴方達はそうなったのね」
「昔はな」
「ラゲドーさんが王様だった頃は」
「思えばあの頃わし等はまだだ」
 ノーム王は悲しそうに言いました。
「オズの国の者ではなかった」
「それで誰かを羨んだりして」
「憎んでな」 
 そうしてというのです。
「いい気持ちではな」
「いなかったのね」
「悪いことを思うとな」 
 どうしてもというのです。
「幸せになれん」
「それだけで」
「そうじゃ」
「気持ちが大きいってことね」
「そう思う」
 ポリクロームに答えました。
「今はな」
「そう考えが変わったのね」
「その通りじゃ、自分が幸せでな」
 そしてというのです。
「自分が出来ること、それを満喫してな」
「そのうえでなのね」
「満足することじゃな」
「それがオズの国ね」
「そして出来ないことがあれば」
 その時はといいますと。
「魔法は使用許可が必要であるが」
「オズの国ではね」 
 基本オズマ、グリンダ、魔法使いの三人しか研究出来ず生み出して使用することが出来ません。ですが許可を得ればこの人達の監督下で研究も開発も使用も可能になります。
「そうなのよね」
「科学もな、しかしな」
「そうしたものも使うことね」
「何なら仙術も陰陽道もあるしじゃ」
 こうした術のお話もしました。
「錬金術も超能力もある」
「オズの国の技術も増えたわ」
「そのあらゆる技術を用いてな」
「実現すればいいわね」
「現にわし等は今空におる」
 この場所にというのです。
「ノームやドワーフのわし等もな」
「地下にいる人達でもね」
「オズマ姫に助けてもらってであるが」
 飛行船を貸してもらってです。
「そしてな」
「そのうえでよね」
「ここにおる」
「そう思うと」
「そうじゃ、出来なくともな」
「努力すれば」
「それでじゃ」
 そうすればというのです。
「出来る、それならな」
「羨んだり妬んだり」
「することはない、そんな暇があれば」
 羨んだり妬んだりするよりもというのです。
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