第四十一章
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人もまた変身を解いてその素顔に戻っていた。だがその傷が大きいのは明らかだった。
「やってくれたよな、全く」
「まさかまた敗れるとはな」
「言った筈だよ、君の思い通りにはならないって」
良太郎は強い言葉でカイと牙王に対して言う。彼の周りにはモモタロスやデネブ達がいる。当然桜井も。
「だから。君は負けたんだ」
「思い通りにはならないか」
「スサノオ、君の思い通りにはね」
「それは俺達がいる限り無理だ」
桜井も言うのだった。
「絶対にな。何があろうとも」
「まあそれならそれで御前達を倒せばいいんだよな」
しかしカイはその言葉を聞いても笑うのだった。明らかに瀕死で苦悶の顔であったがそれでも笑っていた。実に不気味な顔になっていた。
「そうだろ?」
「そうだよ。けれど僕達は絶対に負けないから」
「何度倒れても御前達の前にたちはだかってみせる」
二人の言葉はすぐにカイに返された。
「何度でもな」
「じゃあ。俺も何度も蘇ってみせるさ」
カイはその苦悶の中でもまた言ってみせた。それができるだけの力が自分にあるとわかっていつつ。そうした意志が出ている言葉であった。
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