第一章
[2]次話
モデルの怖いもの
富士宮忍は長身ではっきりとした顔立ちでスタイルもいい、そこを見込まれて姉でファッションデザイナーをしている美穂の勧めでモデルになった。
忍はある日同居している姉に自宅で言われた、見れば姉妹そっくりだが姉は妹より十センチは小さい。
「あんた怖いもの何?」
「怖いもの?」
「誰だって怖いものあるでしょ」
同居しているマンションのリビングで一緒にゾンビのホラー映画を観つつ尋ねた。
「そうでしょ」
「言っておくけれどゾンビじゃないわよ」
妹は今自分達が観ているそれではないと断った。
「というかゾンビってね」
「怖くないわよね」
「色々な映画や漫画やアニメに出て来て」
そうなっていてというのだ。
「もうね」
「ありきたりよね」
「しかも動き鈍いし」
このこともあってというのだ。
「火に弱いし頭もまともに働いてないし」
「腐った死体だしね」
「何処が怖いのか」
姉に真顔で話した。
「聞きたい位よ」
「私もよ、ちなみに私が怖いのはね」
姉はクールに言った、二人共今はラフな部屋着でジャージ姿でノーメイクだ。
「お仕事なくなることよ」
「シビアなお話ね」
「だってお仕事なくなったらね」
そうなると、というのだ。
「生きていけないでしょ」
「転職すればよくない?」
「転職するのも大変でしょ、それに今のお仕事好きだし」
ファッションデザイナーのそれがというのだ。
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