第一章
[2]次話
スイス製の時計
武藤義春の自慢は自分が持っているスイス製の時計である、スイスに観光に行った時に買ったものでありかなり高価なものだ。
その時計をいつも左手首に付けて会社で働いている、痩せた一七三程のジムで整えている身体と黒く短い髪の毛に精悍な目と太い眉を持っている。
いつもその時計で時間をチェックしている、だが。
ある日だ、彼は自分の上司である眉月菖蒲主任の立場にあり大きな栗色の目と細く流麗な眉にセットした薄茶色の神と一六〇位のスタイルのいい彼女がいつも腕時計をしていないことに気付いて尋ねた。
「主任腕時計は」
「持ってるわよ」
眉月は武藤にあっさりとした口調で答えた。
「私もね」
「いえ、ですが」
「手首は付けないの」
武藤にその口調で答えた。
「私はね」
「腕時計でもですか」
「どうも手首にしていたら」
今度は微妙な顔になって述べた。
「いつも気になって」
「それで、ですか」
「時計で時間ちらちら見てね」
そうなってというのだ。
「何にでも集中出来ないから」
「それで、ですか」
「腕時計は持ってるけれど」
それでもというのだ。
「いつもポケットに入れてるの」
「スーツの」
「そうよ」
ダークグレーの膝までのタイトスカートとスーツ姿で言うのだった。
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