第157話
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確認し、ナイトハルトの推測を理解できず困惑しているアネラスにシェラザードが複雑そうな表情で説明し、アガットは複雑そうな表情で呟いた。
「本当にナイトハルト教官達が今言った話を考えて最後まで抵抗を続けることにしたの、父さん!?」
「………私は”情報局”や”鉄道憲兵隊”のように宰相閣下自身に従った訳でなく、あくまで正規軍を率いる者として正規軍の指揮権がある政府の指示に従っていただけだが………”焦土作戦”の件で国民達は私の事もリーヴェルト少佐達のように政府ではなく宰相閣下自身に従っていると見られていると思われる上、私は軍属時代の宰相閣下の直属の部下でもあった。その私の死は国民達にも『オズボーン宰相閣下達の影響力が強い正規軍は滅んだ事』を示す為にも都合がいいのだ。――――――軍属時代の宰相閣下の上司であったヴァンダイク元帥閣下が討たれたのだから、後は私が討たれれば少なくても『戦後の正規軍に宰相閣下の遺志を継ぐ可能性がある人物は皆無である事』は国民達も信じるだろう。」
血相を変えたエリオットの問いかけに対してクレイグ将軍は重々しい様子を纏って答え
「敗戦を悟った後大戦の決着をつけて一人でも多くの犠牲者を減らす為に自ら”死兵”となって討たれた学院長の死が将軍に悲壮な決意をさせる切っ掛けになったなんて、皮肉な話だね……」
「……ッ!例えそれが将軍達の望みだとしても、残された人達の気持ちはどうなるんですか!?それにエレボニアは敗戦したからこそ、復興の為にも一人でも多くの人達の協力が必要なんですよ!?戦後のエレボニアの事を考えるならば、将軍達も生きるべきだとわからないのですか!?」
クレイグ将軍の話を聞いたアンゼリカは複雑そうな表情で推測し、マキアスは真剣な表情でクレイグ将軍に指摘した。
「エリオットやフィオナを含めた軍人の家族にはそれぞれ”戦争になれば、軍人である我々が戦死し、それを受け入れる覚悟をする事”を教えているはずだ。――――――それに戦後のエレボニアの状況を考えれば、正直な所私はこの決戦で散りたいのだ。」
「か、閣下……!?」
「戦後のエレボニアの状況を考えたら、この決戦で戦死したいって、どうしてそんなことを考えているの、父さん!?」
マキアスの指摘に対して返したクレイグ将軍の驚愕の答えを聞いた仲間達がそれぞれ血相を変えている中ナイトハルトは困惑の表情を浮かべ、エリオットは信じられない表情でクレイグ将軍に訊ねた。
「先程も言ったように戦後”焦土作戦”の件もそうだが”大陸統一”を掲げていながら無様に敗北し、祖国を衰退させた事で間違いなく国民達の正規軍を見る目が厳しくなる事もそうだが、敗戦の責を負う件を含めた様々な政治事情で正規軍の”力”は大きく削られる事になるだろう。……そのような
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