第157話
[2/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の状況に陥ろうとも、”大儀”を失おうとも、最後まで宰相閣下達に――――――帝国政府――――――いや、”旧政府に従い続け、滅ぶ事が敗戦後のエレボニアの為になるから”だ。」
「将軍達が”旧政府に従い続け、滅ぶ事が敗戦後のエレボニアの為になる”とは一体どういう事なんだ……?」
クレイグ将軍の話を聞いたエリオット達がそれぞれ困惑の表情を浮かべている中、ガイウスがエリオット達の代わりにエリオット達が抱いている疑問を真剣な表情で訊ねた。
「今回の世界大戦で我が国が敗戦した事で、言うまでもなく国民達の敗戦の責を問う怒りの声は”大陸統一”を掲げ国民達に戦争を強要し続けた宰相閣下達帝国政府もそうだが、政府に従い続けた正規軍に向けられる事になるだろう。その”怒り”は戦後再建されることになる正規軍にも向けられる。――――――例え大戦時政府から離反し、ヴァイスラントに合流したゼクス将軍達を主体とした正規軍が再建されようともな。そして正規軍がそのような事態に陥れば、正規軍自体の存続が問われる可能性へと発展する事もあり得る。」
「そいつは………」
「……なるほどな。エレボニアはメンフィルを除いた他国と違って、政府に指揮系統がない軍事勢力が存在しているからな。そいつらがいれば、国民達から悪感情を抱かれている正規軍は必要ないという声が挙がる事を将軍は予測しているのか。」
「”政府に指揮系統がない軍事勢力”――――――”貴族に指揮系統がある領邦軍”か………」
「ましてやその領邦軍は”大陸統一”を掲げて暴走したエレボニアを正そうとしたアルフィン皇女殿下を最初から最後まで支え続けたという”実績”があるものね……」
クレイグ将軍の話を聞いて事情を察したジンが複雑そうな表情で答えを濁している中ヴァンとヴァンダール子爵は静かな表情で呟き、エレインは複雑そうな表情である事実を呟いた。
「!まさか………将軍閣下、貴方達は正規軍の存続の為に、決戦時は我々”第四”――――――いえ、正規軍同士がぶつかり合い、その戦いによって閣下達が討たれる事で国民達に『オズボーン元宰相達旧政府の傀儡であった正規軍は滅び、正規軍は正された事』を示す事を考えておられるのですか……!?」
「そ、それってどういう事なんですか……!?」
「恐らくだけど、将軍達――――――帝都奪還戦で抵抗を続けている”第四機甲師団”はこの世界大戦での敗戦によるエレボニアの民達の怒りを全て自分達が背負って討たれる事で戦後再建される事になる正規軍に対する民達の溜飲を下げようとしているのだと思うわ。」
「ある意味ハーケン平原での戦いを止めたヴァンダイク元帥のやり方と同じだな………」
一方双方の話を聞いてクレイグ将軍の考えを悟ったナイトハルトは信じられない表情でクレイグ将軍に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ