第三十五章
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「クライマックスの闘い、楽しんでやるぜ!」
「じゃあ僕達も!」
「行くで!」
「派手にやっちゃうよ!」
「参る!」
他の四人もそれに続く。モモタロスが邪王に向かい他の四人はそれぞれはぐれイマジン達に向かう。既に桜井はデネブと共に牙王に向かっている。その桜井が言う。
「最初に言っておく!」
まずはこれだった。
「俺はかぁなぁ〜〜〜り強い!知っている筈だ!」
「知っているとも」
牙王は不敵な声でそれに応えた。
「だが知っているのはそれだけではない」
「俺のことなら全部ってわけか」
「そうだ。だからだ」
彼は構えてきた。
「ここで倒してこれからも派手に暴れさせてもらう。いいな」
「やらせるか!」
「後ろは任せろ侑斗!」
二人と牙王の闘いもはじまる。イマジン達との最後の闘いだった。
電王と邪王の剣が打ち合う。見れば邪王のそれは鋸を思わせるギザギザの刀身である。それで電王を切ろうというのだ。
「ふん、その程度かよ!」
「それ俺が言おうと思っていたんだけれどな」
邪王は鍔迫り合いをしながらモモタロスに対して言う。その声には充分な余裕があった。
「台詞取るのかよ」
「俺は俺の台詞しか喋らないんだよ!」
強引にこう主張する。
「手前こそ勝手に俺の台詞考えてるんじゃねえ!」
「勝手で結構なんだよ」
カイはあっさりと居直ってきた。
「それはそれでさ」
「何っ!?」
「そらっ」
鍔迫り合いの中で蹴りを放ってきた。それは腹を直撃し電王を何メートルも吹き飛ばした。
「ぐはっ!」
「うっ、この蹴りって」
電王はそのまま地面に叩き付けられる。そのうえで苦しみながら立ち上がる。
「かなり強いよ」
「そうだな」
モモタロスが良太郎に答えた。
「こりゃクライマックス中のクライマックスだぜ」
「それでもモモタロス」
良太郎は言う。
「勝つよ」
「勝つのかよ」
「勝たないといけないよ」
こうも言う。
「ここは絶対にね」
「ああ、そうだよな」
そしてモモタロスもそれに頷く。
「こいつにだけはな。何があってもな」
「勝てるよね」
「言ったろ?俺は嘘は言わねえんだ」
このことをまた言ってみせる。
「特に良太郎、御前にはな」
「それじゃあ」
「おい、邪悪王!」
剣で指差して邪王に言う。
「いきなりで悪いがな、俺の必殺技クライマックスを見せてやるぜ」
「クライマックス!?何だよそれ」
「受けてみればわかるぜ。行くぜ行くぜ行くぜ!」
叫びながら剣を縦横に振り回す。
「これでな!一撃で終わらせてやる!」
「モモタロス、何をしてるの?」
「勝つ為のことをしてるんだよ!」
良太郎に対しても今はこうだった。
「見ておきな。こうやって力を溜めるだろ!」
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