第八十四部第五章 宣言に向けてその三十五
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「四兆は流石に言い過ぎでもな」
「それでもかなり売れますね」
「そうだ、兵器は一度売ったら二十年か三十年は使う」
「使い手のいい軍隊なら四十年は使いますね」
「日本軍がそうだな」
まさにというのだ。
「そして中央政府軍もな」
「八条長官のお考えで」
「そうだな、彼は節約家だ」
「ですから兵器もです」
これもというのだ。
「長く使われる方なので」
「四十年は使うな」
「そうしたお考えですね」
「そうなるとな」
まさにというのだ。
「余計に売れない」
「それが兵器ですね」
「だが歯ブラシは長くて一年も使うことはな」
「ないですね」
「だからだ」
それでというのだ。
「採算は遥かに取れる」
「それが現実ですね」
「そうだ、連合はな」
どうしてもというのだ。
「兵器は売れない」
「そして国防もまた」
「優先順位が低くな」
「自然とですね」
「国防費も少なくなる」
不文律以前にというのだ。
「必要にしてもだ」
「優先順位が低い」
「そうした国だからな」
「軍隊で各国を圧倒するのなら」
「経済的に発展してだ」
そうしてというのだ。
「他国を圧倒する」
「そうなればですね」
「いいからな」
連合ではというのだ。
「しかもこの方が支持される」
「有権者から」
「政治家は支持されてだ」
そしてというのだ。
「国益になる政策ならな」
「飛びつきますね」
「しかし支持を得られないならだ」
それこそというのだ。
「誰も出さない」
「最低限でいいとしますね」
「民主主義はそうしたものだ」
アッチャラーンの言葉はここではクールなものだった、民主主義を肯定はしているがその欠点も指摘するものだった。
「まず支持される」
「そのことが大事ですね」
「政治家も当選しなければ意味がない」
そもそもというのだ。
「選挙に勝てないとな」
「そして選挙に勝つ為には」
「確かな政策を出さなくてはならない」
「国益になりそして」
「それ以上にだ」
国益以上にというのだ。
「支持される」
「それが大事ですね」
「支持されない政治家は落選する」
民主政治ではそうなる、これは絶対のことだ。
「例えカエサルでもだ」
「選挙に勝てないならですね」
「只の人だ」
民主政治ではというのだ。
「まさにな」
「支持が大事ということですね」
「民主政治ではな」
「それが命ですね」
「支持されていないとな」
最早というのだ。
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