第七百十六話 蜥蜴と亀その四
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「百人の信仰がありな」
「百人の正義があるとですか」
「考えているのだ」
「そうなのですね」
「だからだ」
それでというのだ。
「連合はな」
「悪魔もですね」
「神として信仰される」
「そうした国ですか」
「様々な宗教が存在していてだ、そして個人的な嗜好はあるが」
それでもというのだ。
「悪とされる生きものもだ」
「存在していないのですね」
「そうなのだ、食べることもするしな」
「そういえば」
ここでだ、上等兵は。
自分達が今いる亀のコーナーにいるすっぽん先に突き出た口が極めて特徴的なその亀を見てそのうえで言った。
「このすっぽんも」
「よく食べられる」
「左様ですね」
「それも美味いとだ」
その様にというのだ。
「評判だ」
「その様ですね」
「他の種類の亀もだ」
「食べるのですね」
「そうしている」
すっぽんだけでなくというのだ。
「連合はな」
「そうなのですね」
「亀も美味いという」
この生きものもというのだ。
「すっぽんにしてもな」
「この生きものが美味いのですか」
「やはり鶏肉の様な味がしてな」
そしてというのだ。
「そのうえでだ」
「美味いのですか」
「ゼラチンもありな」
すっぽんにはというのだ。
「また滋養にもいいとな」
「言われていますか」
「それで連合全体で養殖もされ」
そうもされてというのだ。
「食べられている」
「そうなのですね」
「そして野生のものはな」
そうしたすっぽんはというと。
「さらにだ」
「喜ばれていますか」
「それで釣りをしてな」
「その中ですっぽんを釣って」
「生計を立てている者もだ」
そうした者もというのだ。
「連合ではな」
「いますか」
「そうだ、当然すっぽん以外も釣ってな」
「それを売ってですか」
「暮らしている」
「そうした生活をしている者もいますか」
「連合にはな」
こう話すのだった。
「実に多彩な国だからな」
「そうした者もいますか」
「ただ釣りをしてな」
そうしてというのだ。
「暮らしている様な」
「原始的と言えば原始的ですね」
「しかし普通にだ」
「生きていけるのですね」
「それも連合だ」
この国だというのだ。
「最先端技術の中にありながらな」
「そうした生活も出来る」
「働いていればな」
それならというのだ。
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