第九十四話 暦のうえでは秋だけれどその七
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「本当にね」
「その気持ちわかるけれどね」
「私達もね」
こう一華に返した。
「残暑も終わって」
「それで秋になれば過ごしやすくなるから」
「それじゃあね」
「快適になるしね」
「そうよね、やっぱり暑いのは」
一華も言った。
「嫌よね」
「寒いのもね」
「丁度が一番よね」
「何と言ってもね」
「春か秋がね」
「そうよね、ただね」
一華はこうも言った。
「日本の冬って欧州の子から見たらね」
「もう全然余裕なのよね」
聖花が応えた。
「皆そう言うわよね」
「南欧以外の子達はね」
「イギリスとかフランスの子もね」
「日本の冬は楽勝って言うわね」
「全然あったかいって」
「そうね」
「緯度が違うからね」
聖花はその理由を言った。
「もうね」
「パリだって宗谷岬より北だしね」
愛実も言ってきた。
「それだとね」
「かなり寒いわね」
「だからね」
それでというのだ。
「そう言うのよね」
「日本の冬は楽勝だって」
「そうね」
その様にというのだ。
「言うわね」
「イギリスやフランスの子も」
「実際にね」
「そうよね」
二人に応えて言った。
「欧州の子達って」
「特にロシアとか北欧とかね」
「そうしたとこの子達はね」
「マイナス二十度とかって」
一華は北欧やロシアの冬の気温を話に出した、ここまで気温が低いと空気さえ凍りダイアモンドダストになるのだ。
「日本じゃそうそう見られないわね」
「北海道の北の端だと見られるわよ」
愛実が言ってきた。
「何でもね」
「ああ、あそこに行けば」
「オホーツク海とか凄いから」
気温の低さがというのだ。
「それでね」
「ダイアモンドダストもなのね」
「見られるわよ」
日本でもというのだ。
「一応ね」
「そうなのね」
「唯その北海道の北よりも」
宗谷岬よりもというのだ。
「パリもね」
「緯度が北にあって」
「その寒さたるやね」
それこそというのだ。
「下手したら凍死ものだから」
「まあ日本でも凍死するけれどね」
聖花は少し苦笑いで話した。
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