第三十四話 外宴その一
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第三十四話 外宴
神威達は都内のある公園にバーベキューの道具や食材それに飲みものにお菓子を持って来た、そうしてだった。
準備をはじめるがここで空汰は神威に尋ねた。
「ほな小鳥ちゃんのお兄さんはか」
「今日だ」
「あっちはあっちでやな」
「バーベキューをするそうでな」
それでとだ、神威は答えた。
「何もだ」
「せえへんねんな」
「そんなつもりはないそうだ」
「そうやねんな」
「学校で会った時に今日はどうするかと聞かれてだ」
封真からというのだ。
「俺も聞き返したらな」
「二人同時にやな」
「言うことになってな」
そうしてというのだ。
「お互いに言うとな」
「バーベキューやってんな」
「そうだった、奇遇だな」
「そうね、ただお互いに人間だから」
嵐が言ってきた。
「楽しむこともね」
「同じ場合もか」
「あるわ」
こう言うのだった。
「考えてみれば」
「そういうことか」
「ええ、ただね」
嵐はこうも言った。
「同じ場所でなかったことは」
「よかったか」
「そうなるとな」
同じ場所でバーベキューをすると、というのだ。
「どうしてもな」
「お互い意識しちゃいますね」
護刃も言ってきた。
「そうなりますと」
「そうだな、どうしてもな」
「敵同士ですから」
「普段は何もなくてもな」
それでもというのだ。
「どうしてもだ」
「お互い意識して」
「そうなってだ」
それでというのだ。
「気まずい」
「そうですよね」
「どうしてもな」
「ですから」
「場所が違うということはな」
見れば地の龍の誰もいない、気配も感じない。
「有り難い」
「そうですね」
「あの、それでなのですが」
征一狼も言ってきた。
「妻と娘は」
「呼んでいるな」
「後で来ますので」
だからだというのだ。
「出来ればです」
「来た頃にはな」
「食べられる様にしましょう」
「そうした方がいいな」
「そうですよね」
「征一狼さんの言う通りだ」
神威もその通りだと賛成した。
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