第二十三章
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「人を見たいという思惑もあってな」
「やっぱり退屈から逃れる為ですか」
「それもある。そしてそれだけではない」
「それだけじゃない」
「人を見ようとしているのだ」
それを指摘するのだった。
「自分が仕掛けた罠や策謀をどのようにして乗り越えるのかをな。見ている」
「随分歪んでいるわね」
ハナはそこまで聞いて顔を顰めさせた。
「人を何だと思っているのよ」
「スサノオは神だ」
天道の一つの結論だった。
「傲慢な神だ。そしてそれと共に」
「人を見て、人の動きを楽しむ神ですか」
「これまで色々な罠を仕掛けてきた」
こうも述べる。
「グロンギ、オルフェノク、アンデット」
「それにワーム、ネイティブとイマジンだよな」
また桜井の言葉が入った。
「そうだよな」
「そうだ。ネイティブに至っては三十六年前から仕込んでいた」
「そんなに昔からね・・・・・・んっ、ちょっと待ってよ」
コハナがここで気付いた。
「三十六年前よね」
「そうだ」
天道は彼女にも答える。
「三十六年前に既にネイティブは存在していた」
「っていうことはあれじゃない」
コハナは言う。
「あの最初の組織ショッカーが出来た時にはもう」
「あっ、そういえばそうだね」
彼女の言葉で良太郎も気付いたのだった。
「ショッカーが出来た時と同じ時期にもうネイティブを仕込んでいたんだ」
「何故そうしてきたか」
天道は言う。
「それも大きな謎だ」
「そうなるんですか」
「三十六年前だ」
天道はこのことをここで強調してきた。
「その時に何があったかだ」
「凄い話になってきていません?」
良太郎は天道の話をここまで聞いて怪訝な顔になって天道に問うた。
「何か随分」
「当然だ。これは核心の一つだ」
「これまでの謎のですか」
「そうだ。三十六年前に何がありそれがどうなっていったのか」
天道の言葉は続く。
「それがわかる時が来ただ」
「そうですか。それじゃあ」
「良太郎、今度の戦いはかなりの正念場よ」
コハナが良太郎に声をかけてきた。
「気合入れて行くわよ」
「うん」
「私達も出るわ」
ハナも言うのだった。
「皆で頑張りしょう」
「ハナさんも出るんだ」
「へっ、ハナクソ女が二人でよ」
モモタロスはここで言わなくてもいい悪態をついた。
「精々ショッカーの餌にならないように気をつけろってんだ」
「こらっ、馬鹿モモ」
ハナがその彼に声をかけてきた。
「そんなこと言っていてやられたら承知しないわよ」
「俺がやられるわけねえだろうが」
彼の態度は相変わらずだった。
「それよりもおめえ本当にあっさりやられるんじゃねえぞ。ったくよお」
「まあハナさん達なら大丈夫なんじゃないかな」
少し
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