第二十二章
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「よくわからないですけれど」
「知らないのか」
「はい」
にこりと笑って神代に答える。
「お店でしょうか」
「レストランでな」
田所がナオミに述べてきた。
「そこでウェイトレスをしている真魚という娘に君がそっくりなのだ」
「そうだったんですか。アギトの」
「似ているというものではない」
天道もそれを指摘する。
「これは他人の空似とはとても思えない」
「はあ」
「しかしこのコーヒーは」
「どうですか?」
「味はともかくとしてだ」
何と飲んでいた。流石は天道である。
「外見はコーヒーとは思えないな、とても」
「これがここのコーヒーなのですよ」
ここでオーナーが出て来た。
「オーナー」
「ですが味が確かです」
ハナが彼の名を口にしその横で天道に対して語るのだった。
「ここの炒飯もまた」
「絶品なのだな」
「はい。是非一度お召し上がりを」
「戦いの後でそうさせてもらおう。それでだ」
「はい」
「今俺達は三十六年前に向かっている」
天道は話題をそちらに変えてきたのだった。
「今な。戦いはかなり激しいものとなるだけではない」
「それだけじゃないんですか」
「そうだ。大きな謎が解き明かされることになるだろう」
こう良太郎に対して告げた。他の者達にも。
「何故俺の父と加賀美の父の名が書かれていたのか」
「それか」
「そう。そして」
天道はさらに言葉を続ける。
「スサノオの謎がまた一つな」
「スサノオの謎!?」
「そうだ」
今度は桜井に対して答えていた。
「スサノオの謎。今までわかっていたことは宇宙から来た存在でツクヨミ、アマテラスと共に遥か過去の地球に降り立ちそこで彼等と戦い闇の中に幽閉された」
「それは知ってます」
良太郎もそれは知っているのだった。
「既に知っていたか」
「はい。ええと」
ここでまた一人出て来た。
「むっ、あんたは」
「この人に教えてもらいました」
突然デンライナーに姿を現わした黒衣の若者を指差すのだった見れば彼は黒衣の青年であった。ここにも姿を現わしたのである。
「あとスマートレディって人にも」
「アストレイアも来ていたのだな」
「そうなんです」
そう天道に対して述べる。
「今もデンライナーの中におられると思いますけれど」
「ええ、その通りよ」
ここでそのスマートレディも出て来たのだった。
「お久し振りの人もいるわね」
「そうだな」
彼女に対して天道が頷いて応える。
「やはり。ここにもいたか」
「はい。それでこちらの方々にも申し上げたのです」
黒衣の青年は天道に向かって述べた。
「何があったのかを」
「そうか。なら俺の説明は不要だな」
「すいません。それでスサノオは本来は己の牢獄を破壊し
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