第二十章
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「あの連中行かせたら大変なことになるぞ。それでもいいのか?」
「そんなことはさせない」
しかし良太郎は言った。
「絶対に。だから行くんだ」
「三十六年前にか」
「うん」
桜井に対して頷いてみせる。
「そこに行って。彼等を倒すんだ」
「何かをする前にだな」
「それでどうかな」
「野上、それは幾ら何でも危険だ」
やはり慎重なデネブはそれに賛成しない。
「若し過去が破壊されたらそれこそ」
「いや、俺はそれでいい」
だが桜井は良太郎の提案に乗るのだった。
「それも手だ。少なくともここで何かやっても逃げられる可能性が高い」
「逃げられるのか」
「そうだ。あの連中はいつもそうしているだろう?」
桜井は今度はデネブに対して問う。
「それも考えたらやっぱりな」
「わかった。じゃあ過去に行くんだな」
「ああ。野上、それでいいんだな」
「うん」
良太郎はあらためて桜井に対して頷く。
「それで頼むよ」
「わかった。じゃあ」
「当然俺達も行かせてもらう」
天道が来ていた。他の資格者達も。
「少しでも戦力が必要な筈だ。それに」
「それに?」
「その三十六年前の謎は俺達に大きく関わっている」
天道は言う。
「だからだ。行かせてくれ」
「あんた達もだ」
「それでいいな」
桜井に対して問う。
「三十六年前に」
「そうだな」
「そうだね」
桜井も良太郎も今の天道の言葉に頷いた。
「あんた達の話だからな」
「僕達の話でもあるし」
「じゃあ決まりだ」
桜井が言った。
「デンライナーに乗ってくれ。それで行こう」
「侑斗はどうするの?」
「俺もデンライナーに乗っていいか?」
彼はこう良太郎に尋ねた。
「ゼロライナーには乗らないの?」
「ここは一つで行った方がいい」
桜井は言う。
「その方が楽に話ができるしな」
「そうだね。それじゃあ」
「なあ。ところでさっきから話していることだが」
加賀美が二人に声をかけてきた。
「デンライナーとかゼロライナーとか何だ?」
「電車なのか、それは」
風間は加賀美より鋭い見方だった。
「ライナーというと」
「あっ、はい」
良太郎が風間のその言葉に答える。
「何処かに行くんだな」
「そうです、時間を超えて」
「時間を超える」
「また随分と滅茶苦茶な話だな」
影山と矢車はこう言って首を傾げる。
「仮面ライダーっていっても本当に色々なんだな」
「全くだ。だがそれでカイが三十六年前に行ったのなら」
「追うしかない」
田所が述べたのは結論だった。
「さもないと時間を歪められてそのうえスサノオまで本当に出て来てしまうぞ」
「じゃあとにかくそのデンライナーに乗って」
「行かないといけませんね」
「その過去
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