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夢幻水滸伝
第三百十三話 シカゴの医師その五

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「ペット達のそれも含めて進めましょう」
「えっ、ペットですか」
「人だけでなく」
「彼等にもですか」
「はい、ペットの病気の中には恐ろしいものもありますね」
 ルイスは官吏達に強張った顔で言った。
「狂犬病等」
「ああ、あの病気ですか」
「狂犬病は確かに恐ろしいですね」
「術で治療出来ますが」
「それでも恐ろしいことは事実ですね」
「起きた世界では助かりません」
 ルイスはこのことも話した。
「感染すれば致死率はほぼ百です」
「なっ、百ですか」
「その死亡率は」
「それは恐ろしいですね」
「私達の世界でも恐ろしい病気ですか」
「起きた世界ではそれ以上ですか」
「それ故にその恐ろしさが念頭にあるので」
 だからだというのだ。
「ペットに狂犬病等の予防注射を行って」
「狂犬病を防ぎますか」
「そうしますか」
「そうします、野生の獣やモンスターには難しくとも」 
 彼等からの狂犬病の感染を防ぐことはというのだ。
「しかしです」
「それでもですか」
「街や村での感染を防ぐ」
「その為にですか」
「そちらも進めます、医学をです」
 この世界での自身の専門分野をというのだ。
「政に対してです」
「導入していくのですね」
「それも積極的に」
「そうしていくのですね」
「左様です」
 まさにというのだ。
「宜しいですね」
「わかりました、ではです」
「そちらも推し進めましょう」
「医学の政への導入も」
「ペットに至るまでの予防接種も」
「宜しくお願いします、そしてです」
 ルイスはさらに言った。
「獣やモンスターの退治もです」
「行いますね」
「そちらも」
「そうしていきますね」
「軍隊を整備して」 
 彼等に対してはというのだ。
「征伐隊を送っていきますが」
「はい、まだです」
「我が勢力の軍隊は弱いです」
「その規模は微々たるものです」
「装備も貧弱です」
「予算を回せていません」
 軍隊の方までというのだ。
「今現在は」
「左様ですね」
「シカゴは繁栄していますが」
「それでも予算に限度があり」
「ルイス様の諸政策にはかなりの予算がかかります」
「どうしても」
「内政が整えば税収がよくなり予算も増えますが」
 それでもというのだ。
「しかしです」
「それでもですね」
「今は」
「どうしてもですね」
「軍隊まで予算が回せないので」
 だからだというのだ。
「今の時点ではですが」
「まずは内政ですね」
「それを整えることですね」
「そうしてですね」
「税収を増やしますね」
「そうです、無論軍隊も整えます」
 現時点でもというのだ。
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