第四幕その四
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「お笑いを穢して貶めるからね」
「そうなるからだね」
「絶対にやったら駄目だよ」
「そうした人だね」
「学校の先生で剣道部の顧問で」
その立場でというのです。
「中学生に突きしたり」
「中学生はまだ身体が成長途中で整ってないからしたら駄目なんだよね」
「それも試合では絶対に出したら駄目なリンチ技を嬉々として出して」
生徒である中学生相手にです。
「床の上で背負い投げをしたり竹刀を蹴飛ばしたり罵ったり生徒の背中に竹刀を突っ込む様な」
「そんな人に剣道をする資格があるか」
「王子はどう思うから」
「全部暴力でしかないよ」
王子は言い切りました。
「何処が剣道なのか」
「それが答えだね」
「そんな人は剣道を教えるどころか」
「剣道をする資格がないね」
「僕そんな先生見たら言うよ」
「剣道をしたら駄目だってだね」
「そう言うよ」
先生に約束する様に答えました。
「絶対にね」
「そうだよね」
「けれどそんな先生もいるね」
「日本にね」
「酷いことだね」
「こうした先生とその落語家さんは同じで」
それでというのです。
「落語もお笑いもね」
「したら駄目だね」
「それじゃあ何をしたらいいかだけれど」
「思いつかないね」
「うん、けれど少なくともね」
先生は言いました。
「お笑いはね」
「したら駄目だね」
「その資格がないからね」
「権力に諂って自分と違う意見の人を馬鹿にする様なら」
「もうそれは太鼓持ちだよ」
そうでしかないというのです。
「お笑いと太鼓持ちもね」
「また違うね」
「そうだからね」
それ故にというのです。
「お笑いをするにも」
「太鼓持ちになったら駄目だね」
「そうだよ、権力に諂うんじゃなくて」
そうでなくてというのです。
「風刺する」
「そうだよね、風刺も必要だよね」
老馬は先生の今のお言葉に頷きました、皆も研究室で先生達と一緒にミルクティーを楽しんでいます。
「時には」
「これが上手くはまるとね」
ジップも言います。
「物凄く笑えるからね」
「いいよね、貶めるんじゃなくて」
ポリネシアも言いました。
「ユーモアを利かせる」
「ウィットもね、品性と知性もね」
こうしたものもとです、ホワイティは言いました。
「あるとね」
「いいものになるよ、逆に言うと」
「そうしたもの全部が必要ね」
チープサイドの家族も言いました。
「風刺には」
「それも結構な量の」
「そうしたものが全部あるとちゃんとした風刺になって」
トートーは思いました。
「ないと只の誹謗中傷だね」
「剣道もちゃんとしたものがないと暴力になるしね」
ガブガブは先生がお話した学校の先生のことを思いました。
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