第四幕その一
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第四幕 笑えると
先生は王子が研究室に来て昨日観たテレビのお話をしてきたのを受けました、王子は先生にある落語の番組のことをお話しました。
「咄嗟に題材からね」
「お話を出すことがだね」
「難しいと思うけれど」
先生にミルクティーを飲みつつお話するのでした。
「それをどの人もね」
「やってみせるんだね」
「その時で面白いかどうかがあって」
「ああ、よかったら座布団が増えてね」
「駄目だとね」
その場合はといいますと。
「座布団一枚とかね」
「取られるんだね」
「これが何でもない様でね」
「笑えるね」
「いいんだよね」
実際に先生に笑って言います。
「そのくすりとかかなりね」
「笑えるんだね」
「多少落ち込んでいても」
「笑えるね」
「そうなるからね」
だからだというのです。
「いいんだよ」
「僕もあの番組はいいと思うよ」
先生もミルクティーを飲みつつ答えます。
「本当にね」
「そうだよね」
「いや、題材を出されて」
「そこからネタを考えてね」
「それを言うのがね」
「即興でね」
「即興で面白いお話を考える」
それがというのです。
「あの番組の醍醐味でね」
「落語としてよくて」
「落語家さん自身にもね」
「いい勉強になるよね」
「なるよ」
実際にというのです。
「だからね」
「あの番組はいいんだね」
「僕も時々観ることがあるけれど」
「面白いよね」
「うん、共演者の人をネタにしてもね」
その時もというのです。
「ちゃんと親しみのあるね」
「いいお話にしてるね」
「だからね」
「観られるね」
「まあかつては知ったかぶりばかりする」
先生はここでもこの落語家さんのお話をしました。
「自称野球通の人も出ていたらしいけれどね」
「僕も知ってるよ、あの他の人のお家に上がり込んでご飯を漁る人だね」
「しゃもじを持ってね」
「品性も知性も全くない」
「あの人だよ」
「あの人巨人ばかりで」
野球通と言ってもです。
「実は野球のことなんかね」
「全く考えていないね」
「巨人のことしか考えていないよ」
「そうなんだよね」
「巨人さえよかったらね」
「他のチームがどうなってもいいよ」
「酷いよね、巨人が弱いと」
この忌まわしい邪悪に満ちたチームがというのです。
「世の中いいことばかりなのにね」
「巨人が負けるのを観てね」
「皆元気が出てね」
「頑張れるけれど」
「それがね」
まさにというのです。
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